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たった6000円で傑作ゾンビ映画を作る方法って!?
2011年02月15日 17時14分 [洋画]
『コリン LOVE OF THE DEAD』を撮った自前のカメラを手にしたマーク・プライス監督

3月5日(土)に公開されるイギリス製のゾンビ・ホラー『コリン LOVE OF THE DEAD』は驚愕すべき作品である。というのも、この映画の製作費は、公称わずか45ポンド(約6000円)という破格の低予算。そんな離れ業をやってのけた31歳の俊英マーク・プライス監督が来日し、この“ありえない”作品の舞台裏を語ってくれた。

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「ビデオカメラとテープは自前のありものを使用した。45ポンドの内訳は、まず撮影現場で振る舞うビスケット。これがとびっきりマズかったから誰も手を出さず、何か月ももったんだ(笑)。それと予備のビデオテープ。あとは小道具の金テコも買ったけれど、結局は使わなかったから、うまくやればもっと安く上げられたと思う」

当然、本作のスタッフ&キャストにギャランティは一銭も払われていない。プライス監督の友人もいれば、ソーシャル・ネットワークの公募に反応して集まってきた人間もいる。プライス監督の熱意が他人の熱意を引き寄せた、と言えるかもしれない。

「エキストラ&スタッフには友達もいるし、友達の友達の友達もいた。いずれにしても、お金はいらないからゾンビ映画の撮影をやってみたいという人々の集まりだったので、彼らは撮影に参加しただけで、とても満足してくれたよ。特殊メイクを担当してくれた女性はプロのアーティストでSNSに反応して来てくれたんだけれど、ギャラは出ない代わりに“口は出さないから好きなようにやっていい”という条件を出した。彼女はとても良い仕事をしてくれたよ」

もちろん熱意だけでは観客に受け入れられる映画を作ることはできない。大の映画ファンであるプライスは、これまで吸収したものを投影し、ゾンビ化してしまった青年の孤独や飢餓感を叙情的な映像に刻みつけ、ゾンビ映画の枠を超えた逸品を生み出した。「ホラー嫌いの父親が、この映画を気に入ってくれたのがうれしかった」とプライスは語るが、彼の父親だけでなく、本作は世界中で映画ファンを唸らせている。驚くべきは予算より、プライスの才能かもしれない。

『コリン LOVE OF THE DEAD』
3月5日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国ロードショー

(c)2008 NOWHERE FAST FILM PRODUCTIONS

取材・文:相馬学

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