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角田光代の同名小説を映画化した『八日目の蝉』の完成会見が28日に都内で行なわれ、主演の井上真央、永作博美ら出演者と原作者の角田光代、成島出監督が登壇した。

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『八日目の蝉』は、愛人の赤ん坊を誘拐し、自分の子として育てた女性の実像を、成長した“娘“が自身の呪われた半生に決着をつけるように見据えていく姿を描いたヒューマン・サスペンス。監督は『孤高のメス』を手掛けた成島出監督。

物心つく前に誘拐された過去を持つ女性・秋山恵理菜を演じた井上は、「素晴らしい原作なので、この作品に携われるならどんな役でもやりたいと思った。何かに挑戦したいと思っていた時期だったので、恵理菜という役は難しい役だったけれど、裸でぶつかっていった」とコメント。永作は「撮影中は迷宮のようでした。その中を一筋の光に向かってどうにか進んでいったようなもので、私にとっては新しい体験のお芝居でもあり、心理的なものを探るのが大変だった。原作のハードルが高いのもあり、そこに届いているか心配であっても、判断基準がつかなかった。それだけ人間性の高い役をみんながまかされたんだなと今は思っています」と撮影を振り返った。

原作者の角田は「初めのうちは小説と比べていたが、途中からのめり込むように観ていて、目が腫れてしまうほど泣いてしまった。小説の持っているテーマをもうひとまわり大きくした、“魂の解放”というようなことを扱った映画になったのではないか」と感想を語り。永作は「人生なにがあるかわからないけれど、その先に光を見出すのは自分の力でしかない、とエネルギーをもらえるような作品になっています」とコメント。井上は、「撮影中は日々壁にぶち当たり、今の自分に何ができるのかと苦戦しながら演じました。愛と生命力にあふれた作品になっています」と作品への自信をのぞかせた。

『八日目の蝉』
4月29日（金）公開

• 『八日目の蝉』作品情報