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26日(土)から日本公開になる映画『ザ・ファイター』の演技で第83回米アカデミー賞助演男優賞に輝いた俳優クリスチャン・ベールが電話インタビューに応じ、震災に見舞われた日本のファンにメッセージを寄せた。
「質問にこたえる前に、まずこのような状況の中で取材をしてくださることに感謝しますし、日本の友人や家族の安全を祈っています」。役に対してどこまでも真摯で、演技に取り組む姿勢はストイック。人によっては“気難しい人物”というイメージを抱いているファンもいるかもしれないが、ベールは穏やかな口調でまず感謝の言葉を述べた。
彼の出演作『ザ・ファイター』は、実話を基にディッキー(ベール)と異父弟のミッキー(マーク・ウォールバーグ)のふたりが、数々の迷いや苦難を乗り越えながらボクシングの世界で頂点をめざす姿を描いた作品。ベールはこれまでも役作りのために過激といっていいほどの肉体改造を行ってきたが、本作でも過酷なダイエットを行い、髪の毛を抜き、歯並びまで変えて実在のボクサーに成りきった。しかし、彼が実際にディッキー・エクランド氏と行動を共にして掴んだものは“ふだんは見せない彼の内面”だったようだ。「ディッキーは本当に面白い人で、とても洞察力があるんだけど、思慮深いところを隠す傾向があるんだ。でも彼と一緒に過ごしたことで、彼がいかに複雑な部分をもった人かがわかった。彼は人生でいろんなことを経験して、一度は道を踏み外してしまったけど、新しい道を見つけることができたんだ」。
ディッキーは才能に恵まれたボクサーでありながら、ドラックにハマって逮捕・服役。彼は町の英雄からどん底へと転落するが、出所後に再起をかけ、弟の世界チャンピオン奪取を目指して自らトレーナーとなって、兄弟二人三脚で歩きだす。ベールは「ディッキー本人が教えてくれたんだけど、彼は刑務所に入って麻薬と手を切ったことで、『自分にとって何が一番大切なのか?』に気づくことができたんだ」といい、さらにこう分析する。「確かに彼はボクサーとしての才能に恵まれていたかもしれない。でも、彼は“自分がどれほど素晴らしいボクサーなのか?”を最後まで信じきることができなかったんだと思う。それは悲しいことだけれど、そのおかげで彼は『これからは弟の時代なんだ』と思うことができたし、幼少期から兄のようになりたくて、兄からの尊敬を求めていた弟に、“最大のリスペクト”を与えることができたんだ」。
最後にベールは「日本がこのような状況なのに、こうしてお話させていただけることをありがたく思うし、このメッセージで笑顔になってくれる人がいたとしたら名誉なことだと思う」と語り、「震災にあわれた方、その友人やご家族が無事であることを心から願っていますし、亡くなられた方には哀悼の意を表したいと思います。また近いうちに日本でみなさんにお会いできればと思います」と日本のファンにメッセージをおくった。
『ザ・ファイター』
3月26日(土)より丸の内ピカデリーほか全国順次公開
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