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名優アンソニー・ホプキンスが主演する映画『ザ・ライト−エクソシストの真実−』が9日(土)から日本公開されるのを前にホプキンスがインタビューに応じた。
“ザ・ライト(儀礼)”と題された本作は、信仰心のないまま神学校に通うも神父の強引な薦めでバチカンのエクソシスト養成講座に通うことになったマイケル(コリン・オドノヒュー)が、エクソシストであるルーカス神父(ホプキンス)のもとで想像を絶する“悪魔祓い”に挑む物語。
“実話を基にした”と紹介されている本作。ホプキンスが演じたルーカス神父も実在の人物に基づいていているが、ホプキンス本人は“盲目的な宗教信者”というわけではないようだ。「もしカトリック信者に“神はどんな外見なのか?”と聞いたら、きっとサンタクロースみたいな外見をしていると言うだろう。でもそれは、人間が“神人同形”と決めつけているにすぎない。それが何なのか、誰にもわからないんだ。誰にも見ることはできない。僕はかつて無神論者だったが、今は違う。人が『あなたは何を信じるのですか?』と聞いてくると、僕は『生きていることのミラクルかな』と言うんだ」。
そんな彼が“悪魔憑き”を題材にした作品に出演した際、連想したのは自身の過去の経験だったそうだ。「僕はかつてアル中で、酒をやめられなかった。それはまるで“悪魔のしわざ”のようだった。でもある日僕に何かが起こり、それは終わった。僕にとって、“悪魔にとり憑かれる”という状態に一番近かった状態はそれだ。自分にまるでパワーがないんだよ」。
一度観たら忘れられないほど強烈な演技を見せるホプキンスは時に“怪優”と呼ばれ、演技のためにすべてを費やしているようなイメージがある。しかし、彼の芸術に対する考えは極めてフラットだ。「何年も前、僕はくだらない映画をやっていて、MGMスタジオに向かっていた。その途中、ホームレスの人々が食べ物を求めている様子を見た。そしてスタジオに到着すると、そこには、自分たちがやっていることがすごく大事だと思っている人々がいた。こんなの、全然大事じゃないんだよ。みんな、なんでも深くてかっこいいものにしたがる。かっこ悪いものにするべきだ。世の中には家を失ったり、なんとか生計を立てようとしている人たちがいるんだ。それに何かが起こったらみんな吹き飛んでしまうんだよ。ヴァチカンもミケランジェロも意味はない。人はいろんなことに意味をおきすぎる」。
名声に酔うことなく、盲目に何かを信じることもなく、重層的な知性と圧倒的な演技力で観客を魅了するホプキンスは、“悪魔憑き”というオカルト的な題材を扱った映画『ザ・ライト…』でどんな演技を見せるのか? ファンならずとも気になるところだ。
『ザ・ライト−エクソシストの真実−』
4月9日(土)全国ロードショー
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