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CS局の日本映画専門チャンネルで放送中の「日曜邦画劇場」が10年目を迎え、第500回を記念した公開収録イベントが行われた。イベントでは番組同様に公開10周年を迎えた『リリイ・シュシュのすべて』が上映され、岩井俊二監督と女優の蒼井優が登壇したトークショーも開催。撮影当時の裏話や新作について、そして仙台出身である岩井監督の東日本大震災への想いなどが語られた。
『リリイ・シュシュのすべて』は岩井俊二監督の代表作で、蒼井優の記念すべき映画デビュー作。さらに市原隼人、忍成修吾、勝地涼らを輩出した作品として知られており、監督も「幸運のめぐりあわせで原石がそろった作品」と話した。
「プロというよりまだアマチュアな出演陣だったので、それまでは自分の書いたセリフを無理にでも役者に言わせていたんですが、彼らが自然に喋れる言葉を使うようにしました。そのやり方は今も変わってなくて、いろいろと影響を与えられた作品でしたね」と演出法としてもターニングポイントになったことを告白。また監督は原作の小説も執筆しているが、蒼井優と伊藤歩をキャスティングしたことで、2人のキャラクターに合わせてストーリーを変更していたことも明かした。
蒼井優は当時、CM、映画、ドラマなど何10本ものオーディションに落ちていた中でようやく獲得した役だったため、「思い出作りだと思って参加した」と発言。「女優になりたいとも思っていなかったし、やっていけるなんて思いもしなかった」と笑うが、10年が経った今、彼女が日本映画になくてはならない存在となったことは周知の通りだ。
近年、監督は拠点をロサンゼルスに移しており、初の全編英語による長編映画『ヴァンパイア』を完成させたばかり。同作には唯一の日本人キャストとして蒼井優も出演しており、10年越しで続く名コンビぶりが伺える。現在は再び日本を舞台にした新作を構想中で、「震災後、今の日本を撮りたいという気持ちがより強まっている。ツイッターで、震災に遭った片思いの彼を探してほしいという少女のツイートを読み、こんな状況でも恋の花が咲くことに元気づけられた。映画を作らねばという気持ちになった」と、新たな決意のほどを語ってくれた。
日曜邦画劇場『リリイ・シュシュのすべて』
5月8日、日本映画専門チャンネルにて放送。
取材・文:村山章
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