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アンジェリーナ・ジョリー主演作『マレフィセント』が間もなく公開になる。1959年製作のディズニー・アニメーション『眠れる森の美女』に登場する邪悪な妖精を主人公にした作品で、エル・ファニングが眠りの呪いをかけられるオーロラ姫を演じている。
華麗で愛らしい“ディズニー・プリンセス”は小さな女の子たちの憧れの存在だ。しかし、実際に生身でディズニー・プリンセスを演じるのはやさしいことではない。ファニングは「アニメに登場するオーロラは優雅で可愛くて森の中をフワフワと移動しますが、演じる際には“多層的”なキャラクターにしたいと思いました」と振り返る。「演じる前にアニメ版を何度も観て、オーロラの立ち振る舞いを演技に取り入れながら、キャラクターのもつ深みや、様々な感情を表現することで、みんなの愛しているオーロラと遠く離れてはいないけれど、新しい息吹がふきこまれているキャラクターにしたいと思いました。その結果、彼女の強さが表現できたと思いますし、単なる“ロールモデル”ではないキャラクターになったと思います」。
彼女が演じるオーロラはマレフィセントに“永遠の眠り”の呪いをかけられ、城を離れて森の中で妖精たちに育てられる。美しい森を駆け回り、天真爛漫に振舞うファニングの姿はアニメで観たオーロラそのものだが、本作では物語が進むにつれ、オーロラは様々な感情を味わい、自身に課せられた大きな困難に立ち向かう。「最初に脚本を読んだときに現代的な要素がたくさん入っていると思いました。ディズニー映画は、料理に“隠れ野菜”が入ってるみたいに、作品の根底にメッセージやモラルに関する表現がちゃんと入っていますが、この映画もそうです。例えば“受け入れる”ということ、そして“許す”ことがこの映画では描かれています。もし恨みを抱いたとしても、人はいつまでも恨みを持ち続けることはできないのだから、どこかで人を許さなければなりません。それから“愛”には本当に様々なカタチがあるのだということも描かれています」。
歌い、踊り、最後に王子様に助けてもらうことが約束されているヒロインではなく、悩み、戦い、許し、決断するオーロラ姫は“21世紀のディズニー・プリンセス”として、現代の子どもたちだけでなく、未来の子どもたちにも愛されるだろう。「映画が公開されて、少しずつ自分がオーロラ姫を演じたんだという実感がわいてきているところです。この間、小さな子に『オーロラ姫だ!』と声をかけられました(笑)。どんな役も自分と共に生き続けていますが、アイコン的な存在であるオーロラを演じたことはとても大きなことだし、いつか自分の子どもに『実は、お母さんはオーロラ姫だったのよ』って言う日が来るかもしれないって!って想像しています(笑)」
『マレフィセント』
7月5日(土) 2D/3Dロードショー
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