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『ちゅらさん』等、数々のヒットドラマを生み出している人気脚本家、岡田惠和が初戯曲を書き下ろし、『トリック』『SPEC』といった話題作を連発する堤幸彦が演出を務める注目の舞台『スタンド・バイ・ユー 〜家庭内再婚〜』。映像界のヒットメイカーふたりが、新春の舞台作品に選んだ題材は“夫婦”。ふた組の夫婦が入り乱れての喧嘩バトルを、あるある感満載で描き出すコメディだ。この舞台で夫婦役を演じる勝村政信と真飛聖に話を聞いた。
連れ立って別荘に休暇に来たふた組の夫婦が、アクシデントによりそれぞれ伴侶でない相手と一夜を過ごすことに。しかもお互い性格のあわないパートナーへの不満を愚痴るうちに意気投合してしまい…。物語は「映像の脚本を書いている岡田さんならではで、読み物としてすでに面白い」と勝村も絶賛する面白さ。だが「誰もが日常で交わしたことがあるような会話劇。登場人物が張るちょっとした見栄や、話を盛ってしまうところなど、すごくよくわかるんです。でもコメディですしテンポが早いし、ちょっと手ごわいですね」(真飛)、「面白い脚本は、読んだだけですべて成立してしまう。演じる側としてはちょっとやっかいです(苦笑)」(勝村)と、面白さゆえの苦労にも直面しているよう。
そしてその苦労を倍増しているのが堤演出だ。「堤さんの演出には僕は“ジャブ”というあだ名をつけました…(笑)。とにかく細かい。でもその場の思いつきのようで、堤さんは実はものすごく考えている。わざと昭和っぽさを入れたりとかね。そのくすぐり方が面白い」と勝村。真飛も「堤さんの演出もどんどん変わっていきますし、気が抜けないのですが、楽しいです」と話す。苦労は手ごたえの証、なのだろう。
この日の取材現場には劇中で使用される写真の撮影用衣裳で登場、率先して“榊夫妻の家族写真”らしいポーズを取ってくれたふたり。演じる榊夫妻は、肉食系の妻に草食系の夫という組み合わせだ。「こういうタイプの夫婦、最近は多いんじゃないかな?」と勝村が言うように、いわゆる夫唱婦随ではない現代的な夫婦像とも言えそうだが、「一見女性が強そうに見えて、本当は旦那さんが守ってくれている。女性がガミガミ言っても、それを受け止め、受け流すのも男の役目だというのを、男性が認識しているからこそ成立しているんじゃないかな」と真飛が分析。最後は「いろいろある夫婦の形のうちのひとつですよね。自分とは全く関係ないなと思う人はそういうものを見ながら笑ってくれればいいし、もちろん身につまされる方もいると思いますよ」(勝村)、「面白いものになりますので、初笑いにぜひ!」(真飛)と息もぴったりにアピール。ふたりがどんな夫婦像を描き出すのか、お楽しみに。
もうひと組の夫婦に、ミムラ、戸次重幸。ほか、モト冬樹、広岡由里子、馬場良馬が出演。公演は1月12日(月・祝)から27日(火)まで、東京・シアタークリエにて。その後大阪、石川、静岡、愛知でも上演。チケットは発売中。
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