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谷村新司、恒例の国立劇場で伝説の青山劇場を再現
2015年03月23日 17時10分 [J-POP・ROCK]
谷村新司
谷村新司

日本の伝統芸能の殿堂である東京・国立劇場で、ポップシンガーとしてのステージを確立し、続けてきた谷村新司。同会場にて4月4日(土)・5日(日)・6日(月)に4度目となるソロリサイタルを行う彼に公演に向けた意気込みを聞いた。

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同会場では2012年に日中国交正常化40周年と自身の音楽活動40周年を記念した特別コンサートを実施。翌年からは“THE SINGER”という冠で開催し、現在に至る。「歌舞伎や文楽など古典を行う会場ですので、極力ここにしかない舞台装置を活かそうと思い、歌舞伎の舞台で使われているしだれ桜をせりで上げたり、花道を歩きながら歌ったり、不思議な世界観のあるステージを作ってきました。国立劇場の裏方さんも皆さん協力的で、毎回楽しんでくださっています」

そんな国立劇場での公演を今年から趣向を変えて行うという。今年1月に閉館になった東京・青山劇場で1986年より18年にわたり行ってきた伝説のロングリサイタルを、本公演に取り入れるというのだ。

「昨年末、青山劇場が閉館するというので10年ぶりにリサイタルをやらせていただいて。その青山劇場の空気感を今年から国立劇場に移していこうと思います。照明なども持込みのものを増やして、青山劇場のセットを再現しようと。青山劇場に来られなかった方にも楽しんでもらえるものにしようと思います」

披露する歌も、青山劇場公演で歌った楽曲や定番のヒットナンバーを歌うという。さらに、4月22日(水)にリリースするニューアルバム『NIHON〜ハレバレ〜』からの新曲も初お披露目される。

「このアルバムを作ろうと決めたのが、12年前。僕らが当たり前のように使っている日本語には驚くような深い意味があって、それを作品の中に込めました。日本語ってすごく素敵なんだなっていうことを、改めて気づいてもらえると思います。『ハレバレ』や『サクラサク』など、タイトルを聞くだけで笑顔になれるような、そういう元気になれるアルバムになったと思います」

12年前の2003年は、青山劇場公演に一度区切りをつけ、上海音楽学院の常任教授として教鞭をとることになった年。それから歌が国境を越えて人と繋がれることを実感し、歌だからこそ伝えられることを改めて確信した谷村新司。

「これからますます厳しい時代に入っていき、歌が大事な時期になると思います。歌があるとこんなにココロが豊かになれる、それをちゃんと次の世代に伝えていきたいと思います。歌は消費されて捨てられていくもののようになっているけれど、単なる流行りものではない歌を作って、届けていきたいですね」

“谷村新司 リサイタル THE SINGER 2015”は、国立劇場 大劇場にて4月4日(土)・5日(日)・6日(月)に開催。またアルバムリリース後の5月9日(土)大阪・ラブリーホールより“コンサートツアー2015 NIHON〜ハレバレ〜”もスタートする。チケット発売中。

取材・文:門 宏

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