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『おおかみこどもの雨と雪』の細田守監督が手がける最新作『バケモノの子』が、世界36の国と地域で配給されることが明らかになった。6月15日に、都内で行われた完成披露会見で発表された。“The Boy and the Beast”のタイトルで、仏大手映画会社ゴーモンが配給を手がけるフランスをはじめ、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、オーストラリア、北欧、中東、南米、韓国、台湾などで公開されるほか、東欧、東南アジアなどでも配給が見込まれている。
今年12月から、アメリカ、韓国、台湾での公開が予定されているほか、熱心な細田監督ファンが多いフランスでは、2016年1月13日から約200スクリーンでの封切りが決定。同国で22万人を動員した前作『おおかみこどもの雨と雪』の50スクリーンを大幅に超える、まさに“バケモノ級”の公開規模となる。
本作は交わることのない人間界と渋天街(じゅうてんがい)と呼ばれるバケモノ界を舞台に、ふたつの世界に生きるひとりぼっちの少年とひとりぼっちのバケモノの交流を描くアニメーション。会見には細田監督をはじめ、役所広司(熊徹役)、宮崎あおい(少年期の九太役)、染谷将太(青年期の九太役)、広瀬すず(楓役)、大泉洋(多々良役)、リリー・フランキー(百秋坊役)、齋藤優一郎プロデューサーが出席し、完成したばかりの本作に興奮しきりだった。
細田監督は、「前作が『子どもは母親で育つ』というテーマを描いたが、僕にも子どもが生まれ、『父親には何ができるんだろう?』という思いに至った」と、本作で“師匠と弟子”というテーマを選んだ理由を説明。細田作品のシンボルである“入道雲”については、「モクモクと大きくなる様子に、主人公がささやかな一歩を踏み出し、成長する姿を託している」といい、「夏休みに子どもたちが、アニメ映画を観るのは重要なこと」と夏シーズン公開の意義を熱弁した。
『バケモノの子』
7月11日(土)ロードショー
取材・文・写真:内田 涼
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