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『弱虫ペダル』などで知られる若手俳優の村井良大が、死に直面した若者たちの愛と生を鮮烈に描く『RENT』で、ブロードウェイミュージカル初主演を果たす。演じるのは、HIVに感染している友人のロジャー(堂珍嘉邦/ユナク)とNYのロフトに暮らす映像作家で、作品の語り部ともなるマーク役。オーディションを受けるまで作品を知らず、「ミュージカルは畑違いだと思っていた」という村井だが、今ではすっかり『RENT』にハマっている。
「オーディションのために舞台や映画のDVDを観て、音楽をエンドレスで聴くうちに、この作品おもしろい!と。20年近くも前に初演された作品なのに、今に通じるところがたくさんあって、初めて出会った気がしないくらい親密に感じたんです。ミュージカル=キラキラしたもの、というイメージもこの作品で覆されました。“魂の歌”みたいなものが全編にちりばめられていて、泥臭い美しさがあるところにすごく惹かれます」
役作りをする際は、「自分の価値観と役の価値観をすり合わせていくイメージ」で取り組んでいるという村井。マーク役については、「周りからは“映画オタク”と見られてますけど、本人はただ映画に対して熱心なだけ。そういう情熱は僕にもありますし、周りの人に合わせてあげる彼の性格にも近いものを感じます」と、元々共感できる点が多かったようだ。そのうえ現在は、なんと自ら英語の台本を訳してみることで、さらなるすり合わせを推進中。
「英語のままの言葉遣いにあたることで、字幕では分からなかった、マークの新しい面が見えてきています。日本語台本では、どうしても表現が変わっている部分があるわけですけど、元の台詞を知っていれば、自分なりに逆算したり調整したりもできるんじゃないかなって。訳しているといっても、英語は全然できないので、辞書をひいたりインターネットに頼ったりしながらなんですけどね(笑)」
見るからにマークらしい雰囲気を持ち合わせているうえに、作品への熱い思いと役への飽くなき探求心まで兼ね備えた村井に、期待は高まるばかり。本人も、「稽古が楽しみで仕方ない」と目を輝かせる。「歌はまあ、絶賛トレーニング中ですけど(笑)、不安は不思議とあんまりないんですよね。これだけ繰り返し上演されている作品に携われるのは、本当に幸せなこと。これからも長く愛され続ける作品であるためにも、今回の公演をしっかり盛り上げていきたいと思っています」
公演は9月8日(火)から10月9日(金)まで、東京・シアタークリエにて。その後大阪でも上演。東京公演のチケット一般発売は7月4日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行先着「プリセール」を6月27日(土)昼12時より受付。
取材・文:町田麻子
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