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10月25日(日)より大阪城 西の丸庭園で『大阪平成中村座』が幕を開ける。『平成中村座』は、「江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、多くの方々に歌舞伎を楽しんでもらいたい」と十八世中村勘三郎(当時、勘九郎)が抱いていた長年の思いを2000年11月に東京・浅草で実現。以降、ニューヨークやベルリンなど海外公演も果たした。大阪は2010年以来5年ぶり3回目、前回と同様に大阪城を背後に控える抜群のロケーションで行われる。
父勘三郎の遺志を受け継ぎ、今春、浅草で『平成中村座』を実現させた中村勘九郎は、「秋にまた『大阪平成中村座』が大阪城に戻ってきます。弟(中村七之助)と話し合ったわけではないのですが、 “中村座をもう一度建てたい”というふたりの共通した夢が、今年の4月に浅草で叶いました。しかも年内中に大阪でできるということで本当に幸せです。僕たちは一生懸命やるだけです!」と意気込む。
演目は、「大阪城 西の丸庭園で上演させていただくということで、昼夜とも太閤様ゆかりのものを選びました」と勘九郎。昼の部は、出演者全員が顔をそろえる「女暫(おんなしばらく)」、舞踊と立ち廻りが楽しめる「三升猿曲舞(しかくばしらさるのくせまい)」、人情喜劇の「狐狸狐狸(こりこり)ばなし」を上演。夜の部は、勘三郎ゆかりの狂言「俊寛(しゅんかん)」と谷崎潤一郎作の「盲目物語(もうもくものがたり)」を上演する。こと「盲目物語」については「ずっとやりたかった演目」と勘九郎。「父が祖父から受け継いだ、中村屋にとっても大事な演目の一つです」とその思いを語る。そして「三升猿曲舞」と「盲目物語」では、ロケーションを生かした壮大な演出も見どころとなる。
「『大阪平成中村座』をテーマパークのように楽しんでほしいですね。昔の芝居小屋のように靴を脱いで上がってもらいますし、江戸時代にタイムスリップできると思います」と勘九郎、現代に出現する江戸時代の芝居小屋の雰囲気を存分に味わってほしいと願う。また、勘三郎の目の部分をプリントしたものを劇場周辺18か所に仕込む“隠れ勘三郎”を大阪公演でも実施する。4月の浅草公演で大好評だったというこちら、“隠れ勘三郎”を探しながら劇場をくまなく回ることで、劇場そのものを堪能できる仕組みとなっている。
『大阪平成中村座』は10月25日(日)から11月26日(木)まで、大阪城西の丸庭園 特設劇場で上演。チケットは発売中。
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