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普段は裏方で公演を支えている舞台スタッフたち。そんな彼らにスポットを当てたのが、このミュージカル『HEADS UP!』だ。ラサール石井が原案と作詞・演出を担当し、劇作家でドラマの脚本も手掛ける倉持裕が脚本を書き下ろし。石井と長年の友人である哀川翔が主演を務め、若手実力派の相葉裕樹、劇団☆新感線の橋本じゅん、元宝塚トップスターの大空祐飛、さらにミュージカル界のスター中川晃教ら、豪華な顔合わせが実現した本作。その製作発表が8月17日、都内の劇場で行われた。
物語は、おなじみの“あのミュージカル”が、無事に1000回目の公演を終えたところから始まる。ところが主演の老俳優のひと言で、急きょ地方の古い劇場で1001回目の上演が決定。予想外の出来事に、当然セットも廃棄済み。舞台監督の加賀美(哀川)や新人舞台監督の新藤(相葉)、大道具の久米(橋本)らの悪戦苦闘が始まる…!
学生時代にミュージカル研究会に所属していたという石井は本格ミュージカルが作れるとあって「ようやく夢が叶う」と笑わせながらも、「舞台で輝いているのは僕ら表に出る側かもしれないけれど、それは支えてくれている人たちがいるから。何の仕事であれ、“見えるもの”は、“見えないもの”に支えられているということを伝えたい」と意気込みを語った。
一方、以前に舞台に出た時「死ぬ思いをした」という哀川は、今回も「死ぬと思ったけど、石井さんを信頼するしかない。昔は(一世風靡セピアとして)歌ったり踊ったりしていたので、本来はそちらのほうが得意なはず」と、独特の哀川節で心中を吐露し、会見を盛り上げた。相葉が「舞台の“仕込み”と“バラシ”と共に展開する斬新なミュージカル。今からスタッフさんの動きをチェックして役づくりしたい」とさわやかに語ったのとは対照的で、役柄通りのふたりの関係性が、どう舞台に表れるのかにも注目だ。
「歌はアッキー(中川)たちにお任せして、哀川さんと僕は心の叫びを表現できれば」(橋本)、「裏方さんの細やかな心遣いがあってこそ舞台が成り立つと感じてきたので、本作も楽しみ」(大空/女優役)、「スタッフは(表に出る者と同じくらい)命を捧げて仕事をしているから、物語になりうるんだなって」(中川/劇場スタッフ役)などと、それぞれに語ったキャスト陣。
また大道具スタッフを演じる入野自由は「ゆとり世代の役なので、先輩たちに関わってどう変わるかを演じたい」、同じく芋洗坂係長は「ずっと石井さんの舞台に出たかったので嬉しい」、哀川の長女で親子初共演となるMINAMI(衣装助手役)は「台本が面白くてあっという間に読み終わってしまいました」と興奮気味。また制作役の青木さやかも、舞台出演中のため音声で「実力派の皆さんの足を引っ張らないよう頑張りたい」とコメントを寄せるなど、オリジナルミュージカルの開幕に期待が高まる会見となった。
公演は11月13日(金)から23日(月・祝)までKAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて。
取材・文 佐藤さくら
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