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故杉浦日向子さんの伝説的な同名コミックを映像化した時代劇映画『合葬』の初日舞台あいさつが9月26日に、東京・新宿ピカデリーで行われ、ダブル主演を果たした柳楽優弥と瀬戸康史をはじめ、岡山天音、オダギリジョー、小林達夫監督が登壇した。
将軍の警護と江戸の治安のため結成された“彰義隊”の若者たちが、幕府解体に反対し、負け戦に身を投じる姿を描いた本作。「カリスマ性を意識した」と振り返る柳楽が、「僕にとって、カリスマといえばオダギリさんだった。現場では刺激を受けながら、しっかり憧れさせていただきました」と敬意を表すと、当のオダギリは「ウソでしょ? 目が泳いでいるよ」と照れ笑いを浮かべた。
また、第39回モントリオール映画祭での公式上映に立ち会った瀬戸が、共演者へのお土産としてオダギリに名産のメイプルシロップを渡すと、「甘いもの、苦手なんだよね…」とマイペースを貫き、客席の笑いを誘う場面も。柳楽には絵柄がユニークなエプロン、岡山にはアライグマをモチーフにした帽子がプレゼントされ、こちらは本人たちに好評だった。
劇中では彰義隊のリーダー的存在を演じたオダギリだが、「自分にはリーダー的な部分は、かけらもない」と語り、「風邪をひいてしまい、現場で声が出なくなってしまった。その姿から、ここにいる若い皆さんに『役者の仕事は体調管理』と教えることができたかも」とおどけながら猛省。作品については「台本が素晴らしかったが、出来上がった映画は台本以上。時代劇の枠に留まらない、小林監督の挑戦を感じる」と太鼓判を押した。
「素晴らしい原作で、初めての時代劇に挑戦させてもらった。皆さんの心に残る印象的なシーンがあれば」(柳楽)、「柳楽くんはボケたがり。かわいらしい一面にキュンとした」(瀬戸)、「殺陣のシーンで、いくつかセットを壊してしまい、現場で“破壊神”とあだ名がついてしまった」(岡山)と彰義隊の若者を演じるキャスト陣も、本作への思いやエピソードを披露した。
『合葬』
公開中
取材・文・写真:内田 涼
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