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岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット・地球ゴージャス。そのVol.14『The Love Bugs』が、2016年1月9日(土)より東京・赤坂ACTシアターを皮切りにスタートする。初日に向けますます佳境へと突入する、その稽古場に伺った。
地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14 『The Love Bugs』 チケット情報
正式な顔合わせからは10日ほどだというが、稽古場によそよそしそうな空気感は皆無。まるで、ずっと前から稽古を共にしている劇団のようだ。
13時、アップがスタートすると空気がピリッと一変する。さまざまなパターンのストレッチを次々と行い、入念に身体を準備してゆくが……真剣なものの、なぜか笑いが絶えない。おそらくそれは、地球ゴージャスのふたりが誰よりも周りを見て、和ませようとしているからだろう。例えば寺脇は稽古場の片隅にあった送風機で岸谷に風を当ててみたり、身体が固く前屈で倒れ込めない人同士手をふってみたり。また、岸谷は発声練習をしながら時折寺脇に「あれ練習しとこうか」と相談している様子も。長年にわたる鉄壁のコンビネーションは、少し稽古を見るだけの人間にもわかる。
しかしながらこの現場、アップだけでも相当ハードだ。走ったり、飛んだり、そして入念な発声練習……その様子はさながら「部活」。地球ゴージャスの醍醐味は、歌、ダンス、アクロバット……公演ごとに様々な要素が加わった「エンターテインメント」であるということ。キャストに求められるものは、その分高くなるというわけだ。
入念に時間をかけてアップを行った後、岸谷が厳しい演出家の顔を見せる……と思いきや、キャストのひとりがまだ靴を履いている途中。「菜央が靴はいてまーす」の言葉にまた笑いが起こる。
この日はまず、1幕を冒頭から通してゆく。今回の公演は「虫」の世界を描いたもので、場面は虫達の「特別な夜」から始まる。平間壮一と大原櫻子の初々しい出会いのシーン、そこに現れる、城田優演じる“伝説の男”。個性的なキャラクターと早いストーリー展開に引きこまれ、群舞の迫力に圧倒される。ある程度進んだ所で切り、細かく演出をつけていく岸谷。特に今回初舞台となる大原には、何度も丁寧に説明していた様子が印象的だった。
さまざまな「謎」を秘めた今回の公演、はたして「虫」たちの運命は……? その答えはぜひ本番で確かめて欲しい。初日まで1か月、ますます熱気を帯びていくであろうこのカンパニーの姿を、ぜひ楽しみにしていよう。
公演は1月9日(土)から2月24日(水)まで東京・赤坂ACTシアター、3月1日(火)から3日(木)まで名古屋・愛知県芸術劇場、3月11日(金)から13日(日)まで福岡・福岡サンパレス、3月19日(土)から29日(火)まで大阪・フェスティバルホールにて。
取材・文:川口有紀
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