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濱田めぐみの演技に注目!再演だからこそ深みを増す人間描写力
2015年12月14日 12時15分 [ミュージカル・ショー]
濱田めぐみ
濱田めぐみ 撮影:木村正史

名優・鹿賀丈史の主演で上演されたミュージカル『ジキル&ハイド』が、2012年からキャストを一新。鹿賀に代わって主演を務めたのが演技派の石丸幹二だ。そしてハイドに翻弄される妖艶な娼婦・ルーシー役には濱田めぐみ。石丸、濱田ほか演劇界屈指のキャストが集結し挑んだ新ジキル&ハイドは大成功のうちに幕を下ろし、4年後となる2016年3月に待望の再演が決定! 今回は、前回に引き続きルーシー役を務める濱田めぐみにインタビューを行った。

ミュージカル「ジキル&ハイド」チケット情報

初演から4年の歳月が経った今、再びルーシー役を担うことについて濱田は「以前の自分とは全く別人格だと思いますので、ほとんど初役のつもりで役を構築していきたいですね」と意気込みを語る。数多くの役を通じてキャリアを積んできた濱田にとっては、4年という時間は過去の自分と今の自分を大きく隔てる濃密な時間だったに違いない。「舞台に上がると、短時間で激動の人生を送ることになります。4年の間に何役も様々な人生を生きてきたので、その分役の引き出しも増えているし、その時と今のものの見方とは違う気がしていて」

また再演では初演で演じきれなかった点も含めてひとりの人物をさらに掘り下げることができる、というポイントもあるだろう。「初演でやり残したことをやりたいな、と思っていて。でもそれが何なのかはおぼろげなんですが、それすらも見直しながら、ルーシーという女性のものの見方や価値観とか感じ方とか感性を洗いだしてみたいな、と。その部分を明確にしたうえで、この物語をルーシーの目で見ていくという作業を丁寧にやりたいですね。今はまだ準備段階。心の炎をメラッと灯したところです」と、再演が楽しみな様子で濱田は語った。

舞台で演じるルーシーという女性については「彼女は自分がここに生きている意味を探していると思うんです。ですから、この世界で一生懸命に不器用に生きていることに集中したいな、と。この舞台をご覧いただいて響いてくださる方がいれば。何かをひもとく瞬間とか、そういうふうに何かの着火点になればいいな、と思います。彼女の生き様があまりにも大変だから。そのひたむきな姿を、自分の中で深く演じたいですね」と語った濱田。最後に「今回の再演で、東京(公演)でほかほかにできあがった一番いい状態を大阪の皆さんにお届けできると思います。ぜひ楽しみに待っていていただけたらと思います」と読者にメッセージを送った。再演が待ち遠しい本作、濱田をはじめキャストの深みが増した演技に期待したい。

公演は2016年3月5日(土)から20日(日)まで東京・東京国際フォーラム ホールC、3月25日(金)から27日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、4月8日(金)から10日(日)まで愛知・愛知県芸術劇場 大ホールにて上演。チケットは発売中。

取材・文:中河桃子

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