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本年度の米アカデミー賞で、主演男優賞、監督賞、撮影賞に輝いたレオナルド・ディカプリオ主演作『レヴェナント:蘇えりし者』の特別映像が公開になった。ディカプリオ、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督、撮影監督を務めたエマニュエル・ルベツキが作品の魅力をじっくりと語る内容だ。
本作は“実話”の映画化ではないが“モデル”が存在する。法律の専門家から作家に転身したマイケル・パンクは、19世紀に実在したヒュー・グラスとその時代について長い時間をかけてリサーチを重ね、そこにフィクションを織り交ぜながら小説を執筆。この小説がどの程度、実際の出来事と関連しているかは、現在発売されている書籍『レヴェナント:蘇えりし者』(漆原敦子・訳/早川書房)の巻末に“歴史的注釈”として詳細に記載されている。
さらにイニャリトゥ監督は映画化にあたって、小説の核を活かしながら大胆に脚色を行った。特別映像でイニャリトゥ監督は「ジャック・ロンドンの要素をすべて盛り込んだ。美しいほどに残酷で、恐ろしいほどに詩的で、壮大な物語だ」と語る。ロンドンは米国の作家で、飼い犬が誘拐されてソリ犬になったことを機に内なる野生が目覚めていく様を描いた『野生の呼び声』などで知られている作家だ。本作では、クマに襲われて瀕死の状態の中で最愛の息子の命を奪われ、野生の中で捨てられた主人公グラスが、息子への愛、復讐心から甦り、過酷な旅を経て、復讐を果たそうとするドラマが描かれる。
しかし、本作は単なる“復讐劇”ではない。グラスを演じたディカプリオは「単なる旅ではなく、彼は一生分の感情を経験する。アレハンドロは何よりも詩的な美しさを追求していた。人生に立ちはだかる不条理に打ち勝つ精神の美しさだ」と言い、撮影監督を務めたルベツキは劇中で彼が旅する厳しい自然は「キャラクターを知る大切な要素だ。外界の変化だけでなく、心の変化を表している」と分析する。
本作はサバイバル劇であるのと同時に、愛する妻を失い、息子を失い、自身の肉体も激しく損傷し、死の淵に立った男がそれでも生きようとする“精神”を描いており、ドラマも背景となる大自然も主人公グラスの“こころ”を描くために存在しているようだ。
『レヴェナント:蘇えりし者』
4月22日(金) TOHOシネマズ 日劇ほか 全国ロードショー
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