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ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作『ズートピア』が公開されている。本作は、動物たちが暮らす理想の街“ズートピア”が舞台で、キャラクター、背景が徹底的に考え抜かれ、描きこまれているが、最新のテクノロジーがそれらをしっかりと支えている。日ごろはあまり意識しない“想像力を支え、さらに広げるテクノロジー”に迫るべく、カリフォルニアにあるウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで取材を行った。
本作は、アニメーションでありながら、まるで本物のカメラを使って撮影したような映像処理が随所でなされている。スタッフの鈴木松根は「街がミニチュアみたいに見えるカメラアプリが流行ったと思うんですけど、あれはフォーカスレンジ(画面の中のピントが合う幅)を短くして、ミニチュアのように見えていたんですね。この映画でもカメラのフォーカスのエリアを狭くすることで、街のスケールを設定するという作業を意識的にやっています」と言い、ヘッド・オブ・レイアウトを務めたネイト・ワーナーは「実写映画には、照明やレンズの制約があるけど、僕らにはそれはない。でも、僕は今でも完璧なカメラを作りたくないと感じているんだ」という。
まるで本物のレンズを使って撮影したように描き、ズートピアを見つめることで、観客はまるで実写映画を観ているように、そこが本当に存在していると感じられるのだ。さらに本作で照明と撮影を担当したブライアン・リーチは、「僕らは自分たちが手掛ける全てのものを常に改良している」と語る。
CGアニメーションでは、キャラクターの形や表面の情報、光の情報、視点の情報、立体感を出すための明暗の情報など様々なデータをとりまとめ、実際の映像を生成することを“レンダリング”と呼ぶが、この作業を行うマシン“ハイペリオン”にも改良を加えている。「ハイペリオンは『ベイマックス』で初めて使用したんだ。だから、今回は最適化を検討したかった。『ベイマックス』を制作した時は、とにかくハイペリオンを使用して映画を制作することがゴールだったけど、もっと使いやすくしたり、単純化したりといったプロセスを行った。それはこれからも絶えず続くプロセスだよ。僕らは常にすべてを進化させているんだ」
ディズニー・アニメーションの根幹をなすのは、“いいキャラクターとストーリー”で、今後もそれが揺らぐことはないだろう。しかし、彼らはそれをより最高の状態で描き、観客に伝えるために、今も技術も進化させているのだ。
『ズートピア』
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