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八田鮎子の同名人気コミックを実写映画化した『オオカミ少女と黒王子』(廣木隆一監督)で、二階堂ふみと山崎賢人が約6年ぶりに共演を果たした。ともに1994年9月生まれの21歳。今や日本映画界を代表する若手スターとして、飛ぶ鳥を落とす勢いのふたりが取材に応じ、本作に込めた“挑戦”を語った。
見栄っ張りで架空のカレシ話を語る“オオカミ少女”のエリカ(二階堂)と、腹黒でドSな“黒王子”恭也(山崎)がウソから始まる恋愛を繰り広げるラブ・ストーリー。数々の作品で鮮やかな魅力を放ち、“映画女優”の風格漂う二階堂にとって、少女漫画原作の映画に出演するのは初めての経験で、「恋愛にどっぷり悩む女の子を演じるのも初めて。ジャパニーズカルチャーの漫画原作の実写化に、真正面から勝負するのは大きな挑戦でした」と振り返る。「しかも、念願の廣木組ですからね。映画的な挑戦もたくさんあったし、台本から離れて、俳優部の自然な心の動きを尊重してくださった」
一方、山崎は『ヒロイン失格』『orange-オレンジ-』の連続ヒット、女性ファンからの支持も絶大。それだけに恭也という役どころには、「ドSな王子キャラを表面的になぞっただけでは、漫画を超えられない。ただのふざけた男に見えてしまうのでは…と悩みましたね」と少なからず葛藤もあったという。「エリカに対するひどい扱いは、過去の暗い経験が原因だし、その一方で“大人ぶりたい”高校生特有の気持ちもある。キャラが強い分、どんな人物なのか時間をかけて向き合いました」
深夜ドラマ『熱海の捜査官』での初共演から約6年。ふたりの成長と躍進は誰の目にも明らかだが、本人同士の感想は? 「明るく現場を楽しくしてくれるムードメーカー。そこは以前と変わっていないですね。今回は恭也のドSぶりが強ければ強いほど、エリカという女の子の面白みが出てくるので、変な遠慮はせず、お互いを引き出し合えた気がしますね。ぜひ、ふたりの化学反応を見てもらえれば」(二階堂)
「初対面の頃から、周りの同い年とは違った雰囲気があって、とても印象に残っていました。自分をしっかり持っているというか…。逆に当時の自分は子どもで、何も考えていなかった(笑)。今回、久々に共演できて嬉しかったし、映画が終わった後のエリカと恭也の“未来”にいろんな可能性を期待させるのも、ふみちゃんのおかげだなって」(山崎)
『オオカミ少女と黒王子』
5月28日(土)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
取材・文・写真:内田涼
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