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後編が今週末公開。佐藤浩市と瑛太が語る『64』
2016年06月07日 10時29分 [邦画]
佐藤浩市、瑛太

累計発行部数130万部を超えるミステリー小説を2部作で映画化した『64−ロクヨン−』。先月封切られた前編が好調な動員をマークするなか、ついに完結編となる『64−ロクヨン− 後編』の公開が迫った。主演の佐藤浩市、共演する瑛太が取材に応じ、日本映画界に一石を投じる社会派エンターテインメント作への思い、そして10年ぶりの共演を熱く語る。

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わずか1週間で終わった昭和64年に起きた未解決の少女誘拐殺人事件(通称:ロクヨン)を軸に、県警記者クラブを巻き込んだ警察内部の対立と、14年を経て新たに起きた模倣事件を、県警の広報官・三上義信の葛藤とともに描く。

主人公の三上を演じる佐藤は、「2部作にすると聞いて、最初は反対でした。映画の完結性を考えれば、インターミッション(休憩)を入れても1本でやるべきだと思ったし、後編は(興行的な)難しさがありますからね」。それでも「やるからには、原作から一歩踏み込んだ作品にしたかったし、過渡期にある日本映画界で、企画の多様性やお客様の層を広げるための“試金石”になればという思いがあった」と強い決意で2部作に臨んだ。『64−ロクヨン− 前編』の好調ぶりには「言葉も見つからないほどうれしい」と感無量の面持ちだ。

そんな佐藤の気迫を「作品や役柄への熱意と愛情には、果てしないものを感じた」と振り返る瑛太。三上と対立する記者クラブを取り仕切る新聞記者という役どころだが、「何をやっても敵わない。無敵ですよ。おかげで『背中を追うしかない』と腹を決めたし、こちらも体当たりでぶつかることができた。浩市さんとの共演は財産です」と全幅の信頼で“広報官vs記者”のバトルを繰り広げた。

共演はテレビドラマ『サプリ』以来10年ぶりだ。瑛太は『64−ロクヨン−』クランクイン前の決起集会で、佐藤からかけられた言葉が忘れられないという。「ちょうど30代を迎えて、壁ドンもできないし(笑)役柄の幅が狭まるなか、方向性に悩んでいたんです。そんな僕の思いを察したのか、浩市さんが『大丈夫、あせるな』と言ってくださった」(瑛太)、「ずっと瑛太の演技を見ていて、いい意味で葛藤しているのがわかりましたから。それは自分も通った道。立場や気持ちが理解できるし、自分にも重なるものがあった。今ここにふたりがいるのは、縁でありタイミング。次の共演? 親子役もいいかもね」(佐藤)

『64−ロクヨン− 前編』
公開中

『64−ロクヨン− 後編』
6月11日(土)公開

取材・文・写真:内田涼

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