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パルコ劇場で25年間上演され続けてきた朗読劇の金字塔『ラヴ・レターズ』が、パルコ劇場クライマックス・シリーズ2『ラヴ・レターズ 2016クライマックス・スペシャル』として6月27日(月)、28日(火)に上演される。
1989年にニューヨークで初演された本作。パルコ劇場では1990年8月に幕を開けて以来、450組超のカップルが出演。四半世紀の時を経てもなお、演者や観客の心をとらえ続けている。現パルコ劇場の一旦休館に伴うクライマックス・シリーズ公演に出演する、柳下大とイモトアヤコに話を聞いた。
一度テレビドラマで共演しているが、しっかりとした共演は今回が初というふたり。柳下は「面白いなって思いました。完璧に想定外ですよね。普段女優さんだけやられてる人とは違った感情が出てくると思うのでワクワクします」、イモトは「(柳下のことを)まだよく知らないので、お手紙だけでやり取りするっていうのはいいなって。むしろ本番を通して、アンディを通して知れたらいいなって思っています」。
“稽古一回、本番一回”が原則の本作について柳下は「普段の舞台では役を固めていく作業があるんですけど、今回はそれができない。技術とかではなく、そのとき生まれた感情で、自分も楽しむしかないなと思っています。なにしろ本番も1回しかできないので。その場でしか観れない、その日にしか観れないっていうところも楽しみですよね」。
パルコ劇場はイモトにとって『君となら』(三谷幸喜演出・2014年)で初めての舞台を経験した場所。休館前の出演についてイモトは、「三谷さんが本番前に誰もいない客席を見せてくださって、座った跡のハートマークがたくさんあったなとか、毎日夏に通ってたあのエレベーター、なかなか来なかったなとか(笑)。いろんな思い出があるから、そこでできるのは嬉しいですね。すごく大好きな劇場です」と語った。
「僕がこの本で一番大事にしたいのは、一番最初の手紙のやり取り。そのときにメリッサに対する感情が湧いて、それがずっと続いていくわけなので。そこを大事にすれば、あとは感情を積み重ねていくだけ。先のことは全部ないと思って、そのときに生まれた感情で演じようと思っています」(柳下)
「かき乱したいですね!自分の奥の奥のものが出ちゃうし、出さなきゃいけないと思うし。6月27日(月)19時から約2時間の間に何が起こるんだろうって観に来てもらえるとすごく嬉しい。我々もそういう気持ちでやりたいです」(イモト)
舞台は、6月27日(月)柳下大&イモトアヤコ、28日(火)三宅弘城&野々すみ花で上演。
取材・文:中川實穗
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