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公開中のディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』では、短編『ひな鳥の冒険』が同時上映されている。なぜ、ピクサーは超大作の『…ドリー』を製作しながら、さらに短編も手がけたのだろうか?
『ひな鳥の冒険』の主人公は、生まれて間もないシギで、初めて巣を出たひな鳥が迫ってくる波、初めての海岸線におびえながら、少しずつ環境に慣れ、成長を遂げていく姿を愛らしい表現を交えて描いている。
監督を務めたアラン・バリラーロは、1997年からピクサーで活躍してきた精鋭スタッフのひとりで、アニメーターとして活躍する一方で、自分たちの映画づくりがより柔軟に進められるよう技術チームとタッグを組んで、アニメーション作製ツールの開発にも取り組んできた。そこでバリラーロは初監督作を手がけるにあたって“ストーリー”も“技術”も妥協しない映画づくりに挑んだ。
しかし、新しい技術を投じて新しい短編をつくることは、手間も予算もかかる。プロデューサーのマーク・ソンドハイマーは「短編はお金が儲からないどころか、逆にお金を失うんだ」とハッキリ言う。しかし、彼は「ピクサーとジョン・ラセターは、短編を作ることにとてもコミットしている」と語る。なぜだろう? 「それはアランのような人々に、ストーリーを語り、学ぶ機会を与えるからだ。この映画の仕事をした多くの人々は、普段彼らがやっていることとは違うことをトライしてみる新しい機会を与えられた。それは、本当に僕らのためなんだ。アーティストが本当に学んで、成長するためにね」
振り返れば、短編『晴れ ときどき くもり』を手がけたピーター・ソーンは後に『アーロと少年』を、短編『ワンマンバンド』を手がけたマーク・アンドリュースは後に『メリダとおそろしの森』を監督した。短編を制作する過程で彼らは多くを学び、長編映画を手がけるための“基盤”を築いたのだろう。
訪れたスタジオ内には、現在もいくつかの作品の制作が進められており、まだここには書けない“あの作品”のイメージ画や、メモが飾ってあった。ピクサーの未来はいつも“映画を生み出す人”と共にあり、彼らはこれからも失敗を恐れずに挑戦し、新しい領域を開拓していくのではないだろうか。
『ファインディング・ドリー』
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