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2014年に宝塚歌劇100周年を祝い制作された、宝塚歌劇OGバージョン、オール女性キャストによるブロードウェイミュージカル『シカゴ』が、再演される。主役のひとり、ロキシーを演じる大和悠河に作品への思いを聞いた。
ブロードウェイミュージカル「シカゴ」宝塚歌劇OGバージョン チケット情報
稽古では、ブロードウェイから来たスタッフに「がむしゃらにやってはダメ。もっと、クールにスタイリッシュに」と指示されるという。「稽古をしているとどうしても燃えて熱くなってしまう(笑)。前回よりもさりげないカッコ良さが出たロキシーが目標ですね」
1920年代のシカゴを舞台に、殺人の罪を犯したヴェルマとロキシーが刑務所で出会い、様々な策を巡らせ、無罪を勝ち取りショービジネス界でスターになっていく物語。女を武器に、男性やマスコミを踏み台にしてのし上がるロキシーは、色っぽくて魅力的だ。「ふたつ道があるとしたら、どちらを選ぶべきか、本能的にかぎ分けられる。ロキシーは、とにかく自分の心に正直でピュアな人。私も宝塚の男役に憧れてこの世界に入り、夢を叶えたので、彼女のスターへの思いは共感できますね。多くの人に元気を与えられる役だと思います」。また、直訳すると「多くの男たちは私をケアしてくれたけど、彼らは私の背中を引っ掻いているだけ。私もね」など、ロキシーとヴェルマが歌う楽曲の歌詞はシニカルで洒落ている。「私はブロードウェイで何回も見ましたが、観客はいつも歌詞やセリフを聞いて大笑いするんです。私もその皮肉たっぷりのユーモアを伝えられたら」
さらに、ボブ・フォッシーの振付を元にした、アン・ラインキングによるセクシーな振付も素晴らしい。彼女はフォッシーの元恋人で、20年前にブロードウェイでロキシーを演じた。「振付の全部に意味があるんです。ヘタな装飾は一切なく、今、ここでこう感じているから体が動くといった踊りです」
1996年にブロードウェイで開幕したリバイバル版の『シカゴ』は、今でもロングランを続け、今年で20年目を迎える。その節目の年に、宝塚歌劇OGバージョンの今作が、ニューヨークのリンカーン・センター・フェスティバルでも上演されることになった。「今、ブロードウェイの最新の振りを教わっています。芝居や歌を含めすべて無駄なものが削ぎ落され『シカゴ』は進化し続けている。それがブロードウェイで20年間も愛されている理由ですね」
宝塚歌劇OG初の海外公演となる。「どういう反応になるか楽しみです。私たちには宝塚で培ってきた品格がある。それを武器にエレガントで美しい舞台をお届けしたい。東京と大阪の公演は、ニューヨークの後ですから、さらにパワーアップしたステージを見ていただけると思います」
8月21日(日)まで東京国際フォーラム ホールC、8月25日(木)から31日(水)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。チケットは発売中。
取材・文:米満ゆうこ
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