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創立37年を迎える劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)の、第54回本公演『土九六(どくろ)村へようこそ』が、この秋、上演される。結成以来、解りやすくて誰もが楽しめる“ミュージカル・アクション・コメディー”をつくり続けるSET。その座長であり、演出と出演を務める三宅裕司に話を聞いた。
脚本に初めての作家・福田哲平を迎えた本作。三宅は「昔のSETの匂いがする作品になると思います」と語る。“昔のSET”とはどんなものかと聞いてみると「(当時は)座付作家が世の中よりも何歩か前へ行っているような人間で、すごくブラックなテーマ、重いテーマを持ってきていたんですよ。でもそれをストレートに出しちゃうと、お客さんが重い気持ちで観なきゃならない。だから、テーマはそのままで楽しく観てもらうために、音楽とダンス、歌、笑い、アクションを入れて、“ミュージカル・アクション・コメディー”にしたんですね。今作も、そんな楽しさの最後に『こんな重いテーマでやっていたのか』と感じてもらえる作品です」
物語の舞台は、今からさほど遠くない未来。土九六(どくろ)村では、村立50周年のお祭りが催される。歌と踊りで盛り上がり、今年の豊作を「ドクロ様」に祈る村民一同。しかし、村の若者たちは、「ドクロ様」「村のしきたり」に違和感を覚え、親世代の村民たちとぶつかる。そんな村に移動型ミュージカル劇団「放浪座」がやってくる。しかし、彼らもまた、単なるミュージカル劇団ではなかった――。
「すごくいい作品になると思いますよ。移動型ミュージカル劇団や村のお祭りのシーンでは音楽、歌、ダンスがありますし、喧嘩のシーンではアクションもあります。もちろんギャグも入りますし、社会的なテーマもある。見どころ満載です」
SETの作品に欠かせないのは“笑い”。「テーマと笑いの落差の大きさ、音楽の入れ方、ダンスのかっこよさ。SETの特徴を形にしなければ、たくさんの公演がある中でSETを選んでくれたお客さんが満足してくれないですよね」と、創立37年となる今も変わることなく徹底的に作り上げる。
「SETのファンの方には、今回は少し懐かしく観ていただけたり、しっかりとテーマを出してきたねって思っていただけそうです。でも基本的には“ミュージカル・アクション・コメディー”ですので、誰もが楽しめる芝居になりますよ」
公演は、10月21日(金)から11月6日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて、11月11日(金)・12日(土)には愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールにて上演。
取材・文:中川實穗
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