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真田イヤーと呼ばれる今年、舞台『真田十勇士』が、9月〜10月にかけて再演される。2014年の初演同様、中村勘九郎が主演し堤幸彦が演出を手掛ける。さらに、9月22日(木・祝)からは、このコンビでの映画版も公開されるという、日本のエンターテインメント史上初のダブルプロジェクトだ。今作の舞台版でヒロイン役を務めるのは、篠田麻里子。AKB48卒業後、初舞台を踏む篠田に話を聞いた。
天下統一を狙う徳川家と豊臣家が対立する戦国の世の中、勘九郎演じる猿飛佐助ら真田幸村のもとに集結した真田十勇士が、舞台をところ狭しと暴れ回る。「初演を見たのですが、プロジェクションマッピングやワイヤーなどを駆使した、今まで見たことのない舞台でした。時代背景に詳しくなくても、物語がカジュアルに描かれていて、分かりやすかった」という。加藤雅也扮する幸村が名将と呼ばれながら、実は腰抜けとしても描かれる。「ヒーローがそんなキャラでいいの?と、あの幸村には衝撃を受けました(笑)。それが面白さでもあり、『何が嘘で何が本当か分からない』という作品のテーマは、ラストを含め観客をも巻き込むはずです」
徳川方の忍び集団のリーダーの娘、火垂を演じる。佐助や、十勇士のひとりである霧隠才蔵と幼なじみで、才蔵に思いを寄せる。「男性社会の中で生きてきた強さと、恋心を抱く乙女チックな部分をかわいく出せたら。『才蔵を殺すのは私だ』というセリフがあるのですが、殺したいほど好きという一途さも表現したい」
おびただしいアクションシーンも本作の魅力だ。篠田は、主演した映画『リアル鬼ごっこ』でアクションを経験して以来、週に一度アクションを習うほか、マラソンや、100mダッシュを毎日10本走るなどして体を鍛えている。最近、殺陣も習い始めた。「憧れはケイン・コスギさん。映画で共演させてもらいましたが、アクションのスピードが全然違ってすごいんです。ジムも一緒で、同じメニューはできませんが、近いメニューをこなしています」。細いだけではない、引き締まった抜群のスタイルは日ごろの努力の賜物だ。「動きを覚えるのは早くて、ダンスの振りを覚えるのはAKBでは早かった方。でも、アクションがダンスのようになるのがクセで、それが課題です」。初演の『真田十勇士』では、あまりのアクションの激しさに舞台に汗だまりができたという。それを知っても、「もっとアクションシーンを増やしてほしい」と目を輝かせた。
公演は、9月11日(日)から10月3日(月)まで東京・新国立劇場 中劇場、10月8日(土)から10日(月・祝)までKAAT 神奈川芸術劇場 ホール、10月14日(金)から23日(日)まで兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホールにて。チケットは発売中。
取材・文:米満ゆうこ
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