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2016年9月3日に初日を迎えた舞台『インフェルノ』。本作は『メサイア』シリーズ、『魔界王子 devils and realist』の高殿円が原作、RURUが漫画を担当、「ARIA」(講談社)で連載中の近未来サスペンス・アクションだ。
描かれるのは、「父」にしてロシア系マフィアコーザ・ファミリーの御曹司リッカ(植田圭輔)とその1歳違いの「息子」ノエル(平野良)の、血よりも濃い絆──場所は皇歴235年、記憶を失い死に至る人形(ドール)病の蔓延により、分けられた街……富裕層が暮らす東京湾の人工島「セブン」とスラム街と化した東京、通称「ラージ・プリズン」。
「己は何者か?」
「この椅子に座るのは誰か?」
このふたつを軸に届けられるのは、人の絆と在るべき場所。10年前、儀式で「親子」となったリッカとノエルだが、その契約により実績もないままコーザ入りしたノエルは異端の存在だ。ゆえに、リッカを溺愛する実兄にしてトップに立つサーシャ(藤田玲)はその真意を問い、サーシャに仕えるクラウド(山内圭輔)と彼を慕うスネーク(桑野晃輔)はノエルの存在を憎む。
人形病を研究しながらふたりを見守る叔父・オリーブ(藤原祐規)、サーシャへの上納金を滞納し策を練るウィウィー(唐橋充)と彼を叱咤する部下のアンク(新田健太)、彼らを翻弄する謎の辻占い師ブラック・サンタ(中村龍介)。それぞれの思惑が交差し、年に一度、ファミリーが集う「クリスマスパーティ」当日へと集約されていく。
ナイフ使いのノエルと彼を追う刺客たちとのアクションが鮮やかで美しい。演じる平野も「ここまでアクションが多い作品は初めてに近くて、30代になってからは間違いなく初めてになります」と明かす。同時に彼らの会話により事態は二転三転、原作の世界観そのままに新たに書き下ろされた物語は観る者を撹乱する。植田は「肉弾戦以外でも言葉の中のやりとりみたいなものがすごくスリリングでどんどん展開されていくので、そういったスピーディーさも見どころです」と語る。
一方、かいがいしく世話をやくノエルと当然のように命じるリッカが微笑ましく。思わず「それ、親子なの!?」とツッコむオリーブに、無表情で「息子だ」「父です」と返す場面では客席から笑いが。リッカの夕食のリクエストに応え、食材をかつぎ(?)華麗に戦うノエルにも注目、だ。
『インフェルノ』は9月11日(日)まで東京ドームシティ シアターGロッソにて上演。チケットぴあでは当日引換券を各公演日の前日まで販売。
取材・文/おーちようこ
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