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風が肌寒くなった11月3日の夜。兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで、東京・天王洲 銀河劇場に先駆けて日本初演のミュージカル『マーダー・バラッド』が開幕した。
この作品は2012年、ニューヨークにある約150席の小劇場で上演され、大ヒット。翌2013年、オフ・ブロードウェイに進出し、旋風を巻き起こした。現在もロングラン・ヒット中の韓国公演に続き、9月からロンドンでも上演。そして今日、日本に初登場! 男女の三角関係のもつれを描いた物語を、4人の登場人物が全編ロックの41曲で綴る、休憩なしの90分。凝縮された刺激的な大人のミュージカルが、ここに。
舞台上は、天井のファンがゆったり回るバーのような空間。椅子やテーブル、ビリヤード台やお酒が並ぶ。その両サイドに、観客がバーの客のように座る各14席のステージ席。鐘の音とともに始まり、ナレーター役の濱田めぐみが、舞台奥で演奏するバンドのエレキギターに合わせ、パワフルに歌い始める。「聞かせてあげる。善人の悲劇。誰かが死ぬの」と。え?、物語の結末、先に言っちゃうんだ! 歌詞、大事。かつて燃えるような恋をしたトム(中川晃教)とサラ(平野綾)。が、やがて恋がさめ別れたふたり。傷ついたサラを大人なマイケル(橋本さとし)が受け止め、結婚。10年後、サラはアッパーウエストサイドに住み、娘・フランキーも産まれ、優しく誠実なマイケルとの幸せな家庭。その頃トムは絶不調。ここまで、一気に駆け抜ける。
バーカウンターは道となり、ビリヤード台はベッドになり、衣裳のローブが子どもやシーツに。ベッドのふたりを真上から狙う映像。テンポも展開もすごく早い。家事と育児の日々に疲れたサラは、バーを開いたトムに連絡する。昔の恋の再燃。不倫を重ねながらも後悔し始めるサラ、放したくないトム。サラの言動に何かを感じ始めるマイケル。「どんなに愛しているか数えた後で、どんなに愛してないかも数えてみる」。森雪之丞の訳詞が泣ける。3人の心情がよくわかり、観客の誰もが誰かに感情移入できる。メロドラマでロック・ミュージカルなのに、すごくリアル。そして…誰が誰を殺すのか。これは観てのお楽しみ。
女性クリエーターふたりがタッグを組んだ作品。女性はサラの気持ちに「わかる、わかる」なはず。濱田の演じるナレーターの、客観的で冷静で、それでいて物語に参加もしてる、という立ち位置も新鮮。そして何より、中川アッキーのワイルドなセクシーさに、ズキューン! 新たな魅力、見ぃつけた!
公演は、11月6日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、11月11日(金)から27日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて上演。チケットは発売中。
取材・文:高橋晴代
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