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壮一帆がSMクイーンに?!舞台『扉の向こう側』開幕
2016年11月15日 18時00分 [演劇]
舞台『扉の向こう側』
舞台『扉の向こう側』

"イギリスの喜劇王”と言われるアラン・エイクボーン作の舞台『扉の向こう側』が、11月11日に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて開幕した。

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男役トップスターとして観客を魅了してきた元宝塚歌劇団雪組・壮一帆が、宝塚退団後、初の女性役、しかも2036年のSMクイーンに扮し、セクシーなコスチューム姿を披露することでも注目を集める本作品。

物語は、イギリスの五つ星ホテル「リーガル」のスィートルームが舞台。40年間の時空を行き来しながら、殺すか殺されるかのスリルと、それぞれの時代に生きる女性たちの奮闘ぶりが堪能できる、痛快タイムスリップ・サスペンス・コメディだ。

ホテルの部屋には、過去にふたりの妻を殺した罪を悔い、懺悔の心を込めて告白文を書いた70歳の実業家のリース(吉原光夫)がいた。そこに、仕事の依頼を受けやって来たSMクイーン・フィービー(壮)が現れる。壮がコートを脱いだ瞬間、観客が目にするのは黒いこのコスチューム。それだけでもかなりの刺激ではあるが、それ以上に長い足と抜群のスタイルが目を引く。

事件に巻き込まれ命の危険を感じたフィービーが開けたドアの向こうに待っていたのは、2016年の同じスィートルームにいるリースの2番目の妻・ルエラ(一路真輝)。様々な人生経験から得た落ち着きと凛とした理知性をもつルエラを、一路は、自然に魅力的に演じている。そして更に20年遡るもうひとつの時代、1996年にはリースの最初の妻・ジェシカがいた。紺野まひる演じるジェシカは、上品で清しく可憐。新婚ほやほやで、まだ未来しか見ていないジェシカにリアリティを与え、フィービーやルエラのような、人生の影を内在する人物とはまた違う空気をもつ人物像が際立つ。

男優陣も吉原光夫、岸祐二、泉見洋平と実力派揃い。ミュージカルで主演も多く務めてきた6名のスターキャストが、ストレートプレイでも、実力を遺憾なく発揮し贅沢な劇空間を生み出している。

壮は、上演に際し、「とにかく体当たりでぶつかりながら、いいペースをつかむ事が出来たらと思います。絶対に妥協はせず、共演する方の呼吸を感じて、フィービーとしてのボールをどんどん投げて楽しいお芝居にしていきたいと思います」と意気込みを語った。

演出の板垣恭一が「この作品の魅力は、タイムワープするという仕掛け以上に、この人間関係がどうなっちゃうんだろう、というハラハラドキドキがずっと続くこと」と語るように、息もつかせぬ展開に心を奪われそうだ。

舞台『扉の向こう側』は兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールでの上演後、11月16日(水)より11月23日(水・祝)まで東京・東京芸術劇場 プレイハウス、11月28日(月)愛知・名古屋市青少年文化センター アートピアホールで上演。

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