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加藤諒主演の舞台「パタリロ!」が12月8日に開幕。それに先がけてゲネプロが公開された。本作は、1978年から連載中の同名ギャグ漫画(作者:魔夜峰央)の初舞台化。舞台版の脚本は池田鉄洋、演出は小林顕作。
ギャグ作品でありながら耽美的という独特の世界観を持つ原作は、マリネラ王国の国王であるパタリロ(加藤)が、バンコラン(青木玄徳)やマライヒ(佐奈宏紀)、タマネギ部隊(細貝圭、金井成大、石田隼、吉本恒生)を巻き込んで起こす騒動が描かれる。
ゲネプロ前の囲み取材には、加藤、佐奈、青木、演出の小林が登壇。加藤は「初座長ということもあって結構なプレッシャーがあったんですけど、小林さんについていきまして、なんとかパタリロになれたと思います」、青木は「BL(ボーイズラブ)もののはしりということで、バンコランとマライヒにも注目してもらえたら。僕自身、そういう芝居をするのは初めて」、佐奈は「類まれなる未成年の色気を思う存分発揮して、この『パタリロ!』と客席の皆様を盛り上げたい」、小林は「昭和のおおらかなギャグの世界を存分にやっていきたい。池田鉄洋くんが“(小林が)削るだろう”と思って書いた脚本を、僕がまんまやってしまって『やるとは思わなかった』と言ってました(笑)」。
幕が開くまでの客席では80年代ヒットソングが流れ、劇中でも「昭和のおおらかさを思う存分楽しんでください」と始まった本作。物語はパタリロがロンドンに訪れてバンコランやマライヒと出会うところから始まる。そこからの展開は、原作やアニメを見たことがある人ならお馴染み、「パタリロ!」初体験の人なら驚きのハチャメチャぶりを存分に再現。
歌やダンスがふんだんに盛り込まれた華々しい世界観に、クックロビン音頭やゴキブリ走法など「パタリロ!」好きには馴染み深いものから、『ガラスの仮面』『翔んで埼玉』、ミーちゃん先生など魔夜好きならピンとくるものまで小ネタも満載。どこを観ても、何度観ても楽しめそうだ。また、4人しかいないとは思えない魔夜メンズの活躍ぶりも見どころ。
予想以上の再現度に驚くバンコランとマライヒのシーンはもちろん、フェロモンをまき散らすタマネギ部隊のアフター5など、美男揃いの本作で次々と展開される“耽美”な世界。その中でひとり異色のかわいさを放つのがパタリロだ。加藤演じるパタリロが、愛らしく、賢く、毒も見せながら、観客を置いていくことなくこの多彩な世界観を再現する。それはまさにこの舞台そのものの魅力だと感じた。
舞台「パタリロ!」は12月25日(日)まで、東京・紀伊國屋ホールにて。
取材・文:中川實穗
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