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俳優・結城洋平が企画する団体・結城企画の『くるみ割れない人間』が2017年1月、下北沢OFF・OFFシアターで上演される。結城は「劇団プレステージ」で10年間活躍した後、フリーとなり、「好きなクリエーターたちと舞台がやりたい」という思いで結城企画を立ち上げた。
前回は「ヨーロッパ企画 イエティ」の脚本・演出の大歳倫弘を迎えて11月に公演。第二回公演となる今回は、小説家としても活躍する劇団「犬と串」のモラルが作・演出を担う。前作に続き、同世代でタッグを組んで舞台創りに挑む。
「OFF・OFFシアターでエネルギッシュなことをやりたいと、モラルさんに「バレエを踊りたい」と提案したんです。「犬と串」の作風とクラシックバレエはマッチするんじゃないかと思いました」と、企画の立ち上げを語る。
出演者は4人の男とひとりの女。絶海の孤島に拉致された、口ばっかりでダメダメな“口だけ人間”の男たちが、バレエを踊らされることに……?というコメディーだ。出演は、結城をはじめ、眼鏡太郎(ナイロン100℃)、佐藤銀平、富川一人(はえぎわ)、未来(カムカムミニキーナ)が揃った。
俳優でありながら、団体の主宰として公演を打つ立場になった結城洋平。「面白いものを作りたいんです。この場所でどういうことをしたら面白いかを考えています」という気持ちで舞台に臨んでいる。俳優自ら舞台の企画を立てることについて、結城が「どうやって企画を決めているんですか?」と訪ねた先は、ベッド&メイキングスの富岡晃一郎。“俳優”としても“俳優兼劇団主宰”という立場においても、結城の先輩にあたる。
富岡は「役者だけど、キャスティングやチラシのビジュアルを考えたり、企画を立てるのは面白い」と答える。「その時にやりたいと思っている事を、演出家や制作に提案します。例えば次回の3月の公演では、今までずっと大人数の舞台が続いたからとにかく人数が少ない舞台がやりたいと提案して、過去最小の6人芝居をやることになりました。」(富岡)
結城も大きく頷く。「俳優も、企画も、両方とも楽しいですよね。役者だけの場合は、こういう作品を作りたいという目標に従っていくことが面白い。でも自分で企画をやるとなると、自分で決めないといけない部分がある。それもすごく楽しいです。とくに結城企画は、僕以外に決まったメンバーがいないので、毎回違う方と作品が創れるのも魅力ですね。」(結城)
結城×モラルの新タッグによる『くるみ割れない人間』は、遅れてきた青春ど真ん中コメディ。「観た事を自慢できるような劇にしていきたい」と意気込んでいる。公演は1月25日(水)から31日(火)まで。
取材・文:河野桃子
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