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演 劇
瀬戸康史出演の舞台「関数ドミノ」が10月に開幕する。本作は、イキウメ主宰・前川知大の脚本・演出で、同劇団によって再演を重ねてきた代表作のひとつ。イキウメ以外による上演は今回が初で、演出は寺十吾が手掛ける。寺十と瀬戸に話を聞いた。
瀬戸は本作の出演について「僕は前川さんが好きで。昨年、『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』(作・演出:前川)でご一緒できたのですが、今年もこうして前川さんの作品に携われて嬉しく思います」と喜びを語る。寺十は、前川作品を初めて演出するにあたり「前川くんからは『お任せします』と言われました。注文は一切ないです」と明かし「そこ(=舞台上)は“そこ”じゃないとわかっているのに、俳優さんの芝居で“そこ”に見えてくるような演劇の基本的な楽しさと、前川くんが書く、ありえないはずなのにだんだんあるように思えてくる物語は、とても相性がいい気がしていて。だからすごく物語をつくらないといけないのと同時に、芝居の可能性を探していけるのが魅力です」と語る。
瀬戸と寺十は初めてのタッグ。瀬戸が「僕は寺十さんと合うと勝手に思っています。稽古中はおそらく追い込まれるだろうと予想していますが、それも含めて楽しみです」と言うと、寺十は「実はドラマ『タンブリング』(2010年)から瀬戸くんを観ていて。『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』では憑依した状態で演技をしてた瀬戸くんがとても魅力的だった。この作品も楽しんで、満喫してほしいですね」と話し、笑顔を交わす。
これまで2005・2009・2014年と上演されてきた作品。今回上演されるのは、14年版より“少しだけラストに希望がある(前川)”という09年版をベースに前川が改稿したもの。瀬戸は「09年版と14年版の間に東日本大震災があって。新潟出身の前川さんは、震災はすごく心に影響していると思うので、その生と死みたいな部分がこの作品においてどう重要になってくるんだろうと思っています」。寺十は「今回は人間ドラマのほうにポイントを置きたいです。(劇中で起きる)奇跡そのものより、その奇跡を取り巻く人たちのほうをクローズアップしていきたいなと思っています」と演出プランを明かす。
東京公演を皮切りに、北九州、大分、福岡、北海道、兵庫と巡演する本作。瀬戸は「これを演劇に触れるきっかけにしてもらえたらとても嬉しいです。個人的には地元の方たちに成長した姿を観ていただきたい」と福岡出身ならではの一言も。
寺十が「演劇でしか味わえない、生でしか味わえない奇跡があるので、それを観に来てください」と語る本作は、10月から東京・本多劇場など全国7か所で上演。現在、東京公演と北九州公演は先行抽選プレリザーブのエントリー受付中、兵庫公演は先行先着プリセールを受付中。
取材・文:中川實穗
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