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ジロドウの不朽の名作で、鈴木亮平がトロイアの英雄役に
2017年07月31日 16時10分 [演劇]
左から、三田和代、鈴木杏、鈴木亮平、一路真輝、谷田歩
左から、三田和代、鈴木杏、鈴木亮平、一路真輝、谷田歩

この秋で20周年を迎える新国立劇場のシーズン最初を飾るのは、フランス近代演劇の巨匠、ジャン・ジロドウの『トロイ戦争は起こらない』。1935年に書かれて以来、世界中で上演が続く不朽の名作だ。歴史に名高いトロイ戦争の直前、戦争を止めたいトロイの英雄エクトールは、開戦派の父や弟の説得に奔走、ギリシャの知将オデュッセウスとの会談に臨む。古代の物語に題材を借りて、戦争を起こす人間の愚かさや、避けられない運命を描く。7月29日に行なわれた制作発表会見では、鈴木亮平、一路真輝、鈴木杏、谷田歩、三田和代が出席、それぞれの想いを語った。

新国立劇場演劇『トロイ戦争は起こらない』チケット情報

トロイの王子で、国一番の英雄であるエクトールを演じる鈴木亮平は「僕は世界遺産が大好きで、トロイ遺跡も世界遺産です。大好きな分野の物語だ!と思っていましたが、台本を読むと、とても現代的で、戦争を起こす人間の愚かさが深く描かれています。ジロドウは外交官でもあり、情報局長官も務めた人で、戦争の裏側も知っていたはず。どんな思いを込めたのか稽古の中から見つけていきたい」と抱負を語る。

エクトールの弟パリスに誘拐されて、戦争の原因ともなるギリシャの王妃エレーヌには一路真輝。「初めてのフランス戯曲で、新しい挑戦ができるのはうれしいことです。エレーヌは絶世の美女と言われていて、私でいいのかしらと思いましたが、三田和代さんが、スタートラインはみんな一緒と言ってくださったので、勇気をもらいました」と笑顔を見せた。

エクトールの妻で、平和を望んでいるアンドロマックには鈴木杏。「台本を読んだときは、戦争が題材で、胸が苦しくなるように感じましたが、クスッと笑えるような部分もあって、ウィットに富んだ面白い作品だと思いました。言葉が詩のように美しく素晴らしいので、みなさんの声で作品が立ち上がってくるのが楽しみです」まずは、名前を覚えなきゃと、笑いを誘った。

トロイの王妃でエクトールとパリスの母、エキューブを演じるのは三田和代。「皮肉やエスプリのきいたことばかり言う女性。戦争にはもちろん反対で、エレーヌに魅了されてしまっているトロイの男たちには辛辣だし、戦争の悲惨さをちゃんとわかっている人物。いわゆる“お母さん”らしくはないですが、初めてのキャラクターでとても新鮮に感じています」と、取り組みがいを語った。

ギリシャ一の知将オデュッセウスを演じるのは谷田歩。「戦争が始まると策を弄するのですが、本当は戦争をしたくなかったのではないかと思います。エクトールとの話し合いでは、その思いが読み取れますね。どちらも戦争を望んでいなくて、開戦の運命に挑戦しようとするところが、醍醐味だと思っています」

戦争と平和というシリアスな物語でありながら、夫婦や恋人、家族といった日常につながるような要素もたくさんある。演出の栗山民也は、丁寧に細部を掘り起こし、頼もしいキャストと共にヴィヴィッドなドラマを見せてくれるに違いない。

公演は10月5日(木)に東京・新国立劇場 中劇場にて開幕。

取材・文:沢 美也子

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