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8月30日、都内稽古場でミュージカル『パジャマゲーム』の公開稽古が行われた。
場面披露ではまずオープニングの3曲、「パジャマゲームオープニング」「時計と競争」「ブルータウン」まで。ミシンが出てきて女たちがパジャマを縫い始めると、社長は「時間を無駄にするな」と追い立てる。慌ただしい工場の様子や労働者たちの愚痴が、アップテンポの歌と踊りに乗せて描かれる。そこへ新しい工場長としてイケメンのシド(新納慎也)がやってくるが、工員たちの信頼はゼロ。シドのソロバラード「ブルータウン」では、ここで自分の道を絶対に見つけると決意を吐露する。工場をこう見せるのか!とワクワクする展開だ。
また2幕頭の「スチームヒート」は、ハットと黒衣裳の3人組が踊る代表曲。今回はストーリーを改変し、ベイブ(北翔海莉)がセンターで踊るという今までにないスタイルに。蒸気のシューッという音を歌に取り混ぜながら、粋で軽快な音楽とこれぞフォッシースタイル!という振付が素晴らしい。
会見で、北翔海莉は宝塚退団後、女優デビュー作としての実感について、「ベイブは本来の自分のまま入り込める役。トムさんのお芝居の中で自然体でいられるので、あまり女優という意識がなくて。21年間はいていなかったスカートの所作がわからず、相手役だった妃海風さんに電話して伺いました」とコメント。新納慎也はイケメン役について、「僕らは二枚目の役ですが、周りの人たちはキャラが濃くてお稽古で色々と仕掛けてくる。それをやりたい気持ちを抑えて、気どっています。でも『工場長かっこいいわね』とか言われると、台詞とわかっていてもいい気分になりますね」と話した。
海外の演出家、振付家(ニック・ウィンストン)から刺激を受けることを聞かれると、
「大道具、小道具の使い方の発想がポップコーンみたいに湧き出てくるのには、驚きます。今までに体験したことのない演出」(北翔)
「トムもニックもこう見えて若い(笑)。この若さでこの感性と発想力、独創性、現代性を持っている。今回の演出も70年前の作品の古き良きミュージカルの良さを残しつつすごく新しい。日本にはない感覚かと」(新納)とそれぞれ語った。
反対に、トムとニックに北翔と新納の印象を聞くと、
「ふたりともやる気満々で有名な役の割に怖気づかない。このバージョンの役を一緒に作ることに挑んでくれるのは本当に嬉しい。日本に来る度に皆さんの献身には本当に感動します。ロンドンに帰ると、なぜみんな日本人みたいにできないのかと思う(笑)」(トム)
「スポンジのように吸収力が素晴らしく、僕が投げたものを全部吸収して、その上より良いものにしてくださる。だからもっと投げたくなります(笑)」(ニック)と話した。
公演は9月25日(月)から10月15日(日)まで東京・日本青年館ホール、10月19日(木)から29日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。チケット発売中。
取材・文:三浦真紀
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