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11月13日(月)に開幕するミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』の公開稽古と囲み取材が行われ、取材には主演の石丸幹二、安蘭けい、石井一孝、演出の石丸さち子が登壇した。
本作は、昨年秋にガブリエル・バリー潤色・演出のもと、石丸幹二主演で上演された作品の再演。ブロードウェイ版をベースにフランク・ワイルドホーンの新曲が加わり、“世界初の新バージョン”として好評を博した。1年ぶりの上演となる今作は、新キャストが加わり、演出は石丸さち子が手掛ける。
物語の舞台は、フランス革命直後、新政府が元貴族らを次々と処刑する恐怖政治が続くフランス。イギリス貴族・パーシー(石丸)は「ピンパーネル団」を結成し、無実の人々を断頭台から救う活動をしているが、そのことは妻・マルグリット(安蘭)さえも知らない。そんなピンパーネル団の素性を暴こうとフランス政府特命全権大使・ショーヴラン(石井)は執念を燃やす――。
公開されたのは、マルグリットに対して夫・パーシーを裏切るよう迫るショーヴランと、そこにとぼけて現れるパーシーという1シーン。芝居、歌唱によって、三者の絡み合う思惑が鮮やかに伝わってくる。最後にピンパーネル団ら全員で歌うシーンは迫力満点で、5分ほどの場面ながら作品の魅力が詰まった公開稽古となった。
石丸幹二は稽古について「前回もこの3人でやったシーンですが、1年経ってそれぞれの変化が見えて。今後ほかのシーンも同じようなことが起こるのではないかと期待しています」と手応えを感じた様子。石井は「僕はニコリともしない役なのに、幹二さんが面白いこと言ってくる。笑いを我慢する日々がまた来るんだなと思いました。安蘭けいちゃんもときどき差し込んできますからね!」と笑顔。本作の宝塚歌劇団による日本初演(2008年)でパーシーを演じた経験もある安蘭は「パーシーの台詞を聞いて懐かしさを感じました。『私、もう今は女なんだな』『あの頃には戻れないんだな』と思いました(笑)」と、世界で初めてパーシーとマルグリット二役を演じた女優ならではの感想も。
前回は演出補佐として参加し、今作で演出を手掛ける石丸さち子は「前回、ガブリエルさんと苦労してつくりましたので、そこは本当に大事に守りたいです。でも今日、読み合わせをしたら、新しいメンバーが入ることですごく新しい風が吹いてきた。それを生かしながら、知恵と勇気でこの時代を戦う素晴らしい物語を、一致団結して新たにつくりあげたいです」。
公演は、11月13日(金)から15日(水)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、11月20日(月)から12月5日(火)まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて。
取材・文・撮影:中川實穂
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