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「DRUM TAO」と言えば、言わずと知れた和太鼓エンターテイメント集団。だが、12月7日の熊本公演を皮切りに、現在全国を駆け抜けているツアー『ドラムロック 疾風 総出演』を体感すると、その印象は少し変わるかも知れない。「和太鼓のTAO」でなく、もっと大きな何かが、そこにはあった。
ツアータイトルから「和楽器をロックアレンジで聴かせる舞台」という安易な想像をしていたが、幕が上がって間もなく、そう単純な展開でもないことに気づいた。さまざまな和太鼓を始め、チャンッパや箏、三味線などの和楽器で展開されるロックワールドは、単にロック音楽を和楽器でなぞったものでなく、伝統音楽の中に、引いては日本人の心の中にもともと潜んでいた反骨心やかぶく(敢えて華美、軽薄なふるまいを是とする)心の、新たな発見・抽出であり、TAOによる全く新しい表現だ。
長柄の錫杖を持った僧侶たちが佇む荘厳なオープニング。何が始まるのかと引き込まれた、その直後にはうっそうとしたジャングルに飛ばされ、気づけばここは、太古の昔か異世界か。めまぐるしい展開で、客席はいつの間にか近未来だったり、大陸アジアの風情に包まれたりする。古代から未来までを、怒濤の総ざらえで見せられた気分だ。それもそのはず、今注目を集めている映像クリエイティブ集団「ZERO-TEN」による調和のとれたプロジェクションマッピング。その壮大なタイムトラベルにはいつも、汗ほとばしらせ筋肉躍らせる、美しい体躯の案内人がいる。
これは音楽ライブでありながらダンスショーであり、芝居でありサーカス、また集団行動であり、コシノジュンコ手がけるファッションショーでもある。そこには呻きや祈り、時に雄叫びが響く。野生的に、そして優美に。ビートでのコミュニケーションは言葉を超え、森羅万象を模しながら世界へ誘う。私たちはそこに雪崩を見、雨音を聴き、海鳴りやさえずりや雷鳴を感じつつ、五感をみるみる研ぎ澄まされてゆく。
そのうちに気づく。ひと言で和太鼓と言っても、同じ太鼓でも、バチの当たる位置や強さで音が変わり、舞台の立ち位置により響きも変わる。「叩く」というより、「奏でる」と言いたい、音階すら感じさせる立体的な音空間の中にあり、観客は手拍子、あるいは歓声で演奏に参加してゆく。地響きを上げる痛快な演奏に身を投じる、これはまさに体感型・参加型エンターテイメントである。パフォーマーの奏でる音と、観客の発する音が一体となれるのは、彼らの放つ音が分かりやすく、誰もが即時に乗っていけるきっかけに満ちているからに他ならず、老若男女、誰でも参加できるほどハードルが低く、それでいて世界に誇れる高いクオリティの音楽であることを実感させられた。
血湧き肉躍るライブ体験、あなたにとってもきっと、永く忘れられないひとときとなるはずだ。同公演は、九州ツアー後に全国を巡演。1月16日(火)に千葉・千葉県文化会館 大ホール、1月18日(木)〜1月20日(土)には東京・Bunkamura オーチャードホールにて上演。チケット発売中。
取材・文:牛島 彩
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