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東京・新橋演舞場にて新作歌舞伎『NARUTO−ナルト−』が8月4日(土)に開幕。それに先がけ公開ゲネプロと囲み会見が行われ、会見には主演を務めるうずまきナルト役の坂東巳之助、うちはサスケ役の中村隼人が出席した。原作は「週刊少年ジャンプ」で1999年から2014年まで連載され、世界的大ヒットとなった岸本斉史の同名漫画。落ちこぼれ忍者・うずまきナルトが忍術修行や敵との戦いに挑む忍者バトルアクション物語で、ライバル・うちはサスケとの友情や家族の物語なども描かれる。歌舞伎化は今回が初となり、脚本・演出は新作歌舞伎『東雲烏恋真似琴』や『嵐が丘』などを手掛けたG2。音楽は和楽器バンド。
コミックス全72巻がギュッと詰め込まれた本作。会見で巳之助は「膨大な物語のなかから“この部分をやる”ではなく“完結させる”を目標に掲げ、始まった作品です。“ここはやらねばなるまい”という場面を選りすぐっていますので、全場面が見どころになったと思います」と自信を覗かせる。そのなかのアクションシーンも注目ポイントで、隼人が「普段やる歌舞伎の立ち回りもありますが、ちょっと歌舞伎ではないようなアクションもあります。僕ら歌舞伎俳優はひとつひとつのカタチで立ち回りを見せるので、そういう部分を矯正するのは難しかったですが、見どころになるんじゃないかなと思います」と言うと、巳之助も「『NARUTO』はバトル漫画なんですよ。でもそれはただバトルしているのではなく、闘うことでキャラクター同士が気持ちを交換し合ったり、物語が前に進んでいったりする、そういう作品なので。立ち回りも芝居の中のひとつなんです」と熱く語る。ビジュアルも漫画そのものだが実は「衣装は帯や縄など歌舞伎でもあるものを使っています。歌舞伎でやるということで、漫画とはまた違うものになっているかと思います」と隼人。こちらも注目したい。
幕が開けると、ふたりが語った通り、丁寧に組み直されたストーリーは名場面のオンパレード。ナルトとサスケが立ち向かう最大の敵・うちはマダラ(市川猿之助・片岡愛之助のWキャスト※ゲネプロは愛之助が出演)との立ち回りや本水を使ったナルトとサスケの戦いなど、激しくも美しいアクションシーンは必見だ。それに加え、漫画と歌舞伎の世界を違和感なくつなげたプロジェクションマッピングや、歌舞伎特有のアナログだが驚きのある演出による忍術の再現など、漫画原作ならではの演出もたっぷり。原作ファンも歌舞伎ファンもそれぞれの視点で楽しめそうだ。
台詞が現代語なので“見得”など歌舞伎ならではの表現も流れで理解しやすく、歌舞伎初心者にもオススメの本作は、8月27日(月)まで新橋演舞場にて上演中。チケットぴあでは桟敷席をプレイガイド独占販売中。
取材・文:中川實穗
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