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昨年、音楽活動45周年を迎えた谷村新司が、フルオーケストラとともに作り上げるコンサート“TANIMURA CLASSIC”を11月12日(月)に東京文化会館にて開催する。本公演の見どころについて話を伺った。
谷村が初めてオーケストラをバックにコンサートをおこなったのは約30年前。「1988年からのヨーロッパ三部作でロンドン交響楽団、国立パリ・オペラ座交響楽団、ウィーン交響楽団プロジェクト(V.S.O.P)と共演し、その頃からクラシックの心地よさやスケール感が大好きになりました」と振り返る。
10年ほど前からタイトルを“TANIMURA CLASSIC”とし、上野の東京文化会館でスタートしました。今回は、昨年に引き続き、指揮・千住明、演奏・東京ニューシティ管弦楽団でお届けする。千住との交流は長いそうで、「出会いは2005年の“愛知万博”。NHKテーマソング『ココロツタエ』の作詞作曲をしたときに、千住さんがアレンジをしてくださった。そこから意気投合して、奈良東大寺の大仏殿で開催した“NATURE LIVE”に参加していただいたり、僕が上海音楽学院で先生をしていたときには学生たちの演奏会をわざわざ観に来て下さったり、長いお付き合いをしていて 今も大切な友人です」ととても深い間柄のようだ。
だからこそ、制作は他の所謂オーケストラ公演と異なるようで、「千住さんは指揮をするのみでなくアレンジも手がけ、世界に通用するスコアに仕上げてくれています。完成されたものをただ渡してくれるのではなく、楽曲に対しての想いや成り立ちを丁寧に聞いてもらい、それをくみ取り 制作過程においても確認を取りながら進めてくれています。だから一緒にコンサートを作り上げているという感じがすごく強いですね」という。
今年のTANIMURA CLASSICでも「谷村スタンダードをしっかりと聴いていただきたい」とのこと。「生の楽器の重なりでお届けする谷村作品というのはまた違った響き方をするので、その音に包まれてもらうことが一番の贅沢。季節も秋だし一番合うよね(笑)。世界の名だたる音楽家達が称賛するクラシックの殿堂である上野の東京文化会館で秋の定期コンサートとして、みなさんに喜んでもらえるものになればいいなと思います」とニッコリ。名曲の数々を彩りも鮮やかに堪能できそうだ。
現在、谷村は全国ツアーのまっさい中。9月2日(日)岡山市民会館で再開し、10月27日(土)神戸国際会館 こくさいホールまでおこなう。ツアータイトルは“38年目の昴”。「『昴』が生まれたのが1980年。生きることに真剣に向き合っていた当時の熱さや不安や夢をコンサートに詰め込んでいます」と語った。6月6日にリリースした最新アルバム『ステージ・セレクション・アルバム「EARLY TIMES」〜38年目の昴〜』はツアーと同じバンドメンバーで思いを込めて新録。新しい息吹を吹き込んだ懐かしい曲たちとともに思い出がよみがえる全国ツアーになっている。
チケットは、チケットぴあにて公演毎に順次発売。
取材・文:門 宏
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