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英国演出家が「今こそ上演すべきとき」と語る舞台
2019年02月08日 13時50分 [演劇]
ウィル・タケット 撮影:源賀津己

堤真一とA.B.C-Zの橋本良亮の初タッグによって上演される『良い子はみんなご褒美がもらえる』。映画『恋に落ちたシェイクスピア』、舞台『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』などで、日本でも人気の高い英国劇作家トム・ストッパードの戯曲だ。演出を手がけるのは、英国オリヴィエ賞を受賞しているウィル・タケット。「今はこの作品を上演するのにパーフェクトなとき」と明言するタケットは、何を伝えるのだろう。

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この作品の舞台となるのは、ある独裁国家の精神病院。誹謗罪で捕まったアレクサンドル(堤)と、自分はオーケストラを連れているという妄想に囚われたイワノフ(橋本)が、病棟の一室に閉じ込められている。少しでもはみ出すことを許さない社会というその設定を、タケットはこう理解する。「1970年代に書かれた当時は社会主義国が想定されていたと思うんですが、今ではこれは、世界共通の問題になりました。SNSをはじめとするオンラインメディアが成長したことで、社会から監視され、自由に見えるなかで思想の自由はより抑圧されています。また、フェイクニュースの横行もあって、何が真実か、何が信用できるのかわからない。イワノフの妄想のオーケストラはまさにその象徴。今こそ、この作品とリンクする時代だと思うんです」

とはいえ、ただテーマをシリアスに届ける作品ではないとタケットは断言する。そのひとつがアンドレ・プレヴィンの音楽の力だ。それも、実際に舞台上にいるオーケストラが劇中に登場してくるのである。「この作品でオーケストラが表現する音楽は、それぞれの役の精神状態につながっているんです。コンサートで演奏されるのとは違う音楽のエネルギーがそこにあって、それが、作品を理解する手がかりになってくれると思っています」。さらに、ストッパードの戯曲で大切なのは、「ユーモアのセンスがあるところ」だと言う。「登場人物たちがけっこう失礼なことを言い合ったり、楽しい表現を通して大事なことを伝えてくれる。とても生き生きした作品だと思います」。それを演じる堤と橋本については、「キャリアのある方とフレッシュな方、まったく違うエネルギーを持ったおふたりだからこそ面白くなると思う」と期待を寄せる。「きっと若いお客様も多いでしょう。ここに書かれていることをどう見てくれるのか楽しみでなりません。この作品を演出できる機会を与えてもらえて本当にラッキーです」とタケット。今この世界はどうなっているのか。日常を離れたところでじっくり感じ取れるのも演劇の醍醐味である。

チケットは明日2月9日(土)10時より一般発売開始。ぴあでは、特別サイトにて受付。

取材・文:大内弓子

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