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愛之助が十役早替り!本水も舞うエンタメ歌舞伎
2019年02月15日 17時15分 [歌舞伎・古典芸能]
片岡愛之助

3月の博多座は花形歌舞伎が登場。片岡愛之助はじめ、尾上松也、中村壱太郎ら花形役者が揃い踏みで「鯉つかみ」を上演する。開幕を前に、博多座への登場は4年半ぶりとなる片岡愛之助が公演に対する思いや意気込みを語った。

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4年半前も『鯉つかみ』に出演した愛之助だが、今回は「通し」での上演となるため雰囲気が変わると語る。「歌舞伎は“見取(みどり)狂言”と言って、異なった演目の見せ場となる場のみを上演するケースが多いんです。それはそれで見どころたっぷりで面白いのですが、“通し狂言”はストーリーを追って上演するので、歌舞伎を初めてご覧になる方でもわかりやすいのが魅力ですね。そして特にこの作品は、本物の水を使った立ち廻り、宙乗り、早替りなど「ケレン」と呼ばれる演出がたっぷり。エンターテインメント性豊かな舞台なので、きっと楽しんで頂けると思います」。客席前列には実際に水が飛んでくるシーンもあるそうで「僕がバシャバシャ動き出したら、皆さんビニールをさっと上げられて。アトラクションのような感覚も魅力かも(笑)」と笑顔で続けた。

そういった様々な演出の他、愛之助本人が十役を演じ分けることも話題となっている。「それぞれのキャラが際立っておりますから、逆に演じやすいようにも感じます。なかでも注目して頂きたいのは、奥方漣と余呉左衛門かな。船の上での恋模様がなかなか面白いですけど、いわゆる僕と僕、なんですよ(笑)。そこはちょっと苦労というか工夫したかな。その恋がどう盛り上がるのか…。それは舞台でお楽しみください(笑)」

「演じてて思うのは、歌舞伎って飽きないんですよね。説明をしすぎてなくて、お客様が考える行間というのがちゃんと空いている。だから何回見ても新たな発見がある」と歌舞伎の魅力を語る愛之助オススメの観劇方法は「願わくば、イヤホンガイドなど借りて歌舞伎の豆知識なども頭に入れ、ポイントを押さえた上で、2度めは無しで観て頂く。それが歌舞伎をより楽しむ方法ですかね」

尾上松也、中村壱太郎といった花形のフレッシュな魅力も楽しみのひとつ。「壱ちゃんとはご一緒することが多いので、あうんの呼吸で凄く楽ですし、松也くんは逆に久しぶりの共演となるので、どんな風に反応しあえるのかが楽しみ。舞台は役者同士のキャッチボールはもちろん、お客様とのキャッチボールが成立して初めて作品ができあがると思ってます。“熱い”博多のお客様とのキャッチボールを今から楽しみにしております!」

見どころ満載の「三月花形歌舞伎」は3月3日(日)から24日(日)まで博多座にて上演。チケット発売中。

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