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上川隆也が再び挑む、珠玉のオリジナル音楽朗読劇
2019年03月05日 16時00分 [朗読・リーディング]
上川隆也 撮影:川野結李歌

藤沢文翁が原作・脚本・演出を手がける、オリジナル音楽創作劇シリーズ「VOICARION(ヴォイサリオン)」。その第1弾として上演された『Mr.Prisoner(ミスター・プリズナー)』が、初演時のキャストそのままに、3年ぶりに再演。3月3日(日)より東京・シアタークリエで上演中だ。そこでキャストのひとりである上川隆也に話を聞いた。

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このシリーズの3つの柱となっているのが、超豪華キャスト、生演奏による美しい音楽、上質な演出。中でも上川が着目するのは、演出も手がける藤沢の台本だ。「僕らが普段手渡される台本というのは、映像化することを最終的な目的にしているんです。でも文翁さんの台本は、最初からそれを見越していない。役者が演じ、そこに音楽、照明、舞台美術がひとつになることで、お客さまの脳の中に画を描くことを想定して書かれているんです。どこか抽象的な領域を出ない“声”を用いているにも関わらず、それがお客さまに届いた瞬間に具象になる。そこが大きな魅力ですし、演者としてはその難しさも含め、向き合えば向き合うほど多くの発見がある台本だと思います」

物語の舞台は19世紀の英国。ロンドン塔の地下にひとりの囚人が幽閉されており、彼は「絶対に声を聞いてはならない囚人」と呼ばれていた――。上川が演じるのは、その囚人に興味を抱き、取材を試みる作家のチャールズ・ディケンズと、囚人の正体を知る謎の男、クライヴ・ヘイスティングス卿の二役。「ありがたいことにそれぞれキャラクターが相当違うので、演じ分けるということには難渋しませんでした。ただこれが声だけの表現となった途端に、僕は自分自身の手駒のなさに愕然として……。この隔たりのある人物を、いかに声だけで色分け出来るのか。それは今回も課題のひとつになっていくと思います」

共演者は、ともに日本の声優界でトップを走り続ける林原めぐみと山寺宏一。「おふた方に共通するのは、しぐさや距離感などト書きにあるようなことを、声だけでこちらに喚起させてしまうということ。その実に巧みな表現には本当に驚かされましたし、自分がその領域にどう踏み込んでいけるのか。今回またイチから摸索していきたいと思っています」

作品の内容にちなみに、最後はこんな言葉で締めくくってくれた。「他では絶対に観ることが出来ない、上質なエンタテインメントがここにはあると思います。それは何より信じていただいていいことだと思いますので、初演をご覧になった方も、初めての方も、ぜひ劇場まで収監されに来てください(笑)」

東京公演は3月10日(日)まで。大阪公演は3月16日(土)・17日(日)大阪・サンケイホールブリーゼにて。

取材・文:野上瑠美子

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