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性転換手術を受けたものの股間に“アングリーインチ(怒りのインチ)”が残ってしまった、男でもあり女でもあり同時にそのどちらでもないロックシンガー・ヘドウィグが、愛を求め叫ぶ『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』。日本でも何度も上演されてきた人気のブロードウェイミュージカルが、浦井健治と女王蜂のボーカル・アヴちゃんによって届けられる。演出も福山桜子の手で新しくなる今回。今度はどんな熱狂を生み出すことになるのか。ふたりが意欲を語った。
日本では7年ぶりとなる公演で、これまで、三上博史、山本耕史、森山未來が演じてきたヘドウィグを担う浦井健治。「去年の『メタルマクベス』では黒だった爪が今度は赤くなるんです。“浦井、どこへ行こうとしてる!?”と思われるかもしれませんが(笑)、この孤高な役を演じられること、そして、人生を素敵なものにするためのバイブルのような作品に出演できることを、本当に光栄に思っています」と出演の喜びを語る。
一方、自分を裏切ってトップスターに上り詰めた男のコンサートを追うように巡業しているヘドウィグのバンドメンバーであり、彼に寄り添うイツァークを演じるアヴちゃん。単独でのミュージカル出演はこれが初となる。「普段はもう命を燃やすように歌っているんですけど、この『ヘドウィグ』はそこまでやっていいもののひとつのような気がしています。浦井さんのヘドウィグに私が加わることで、鬼に金棒ならぬ、“王子にチェーンソー”くらいの(笑)、力になれたらなと思っています」
浦井にとってもアヴちゃんの存在は心強いようで、「ヘドウィグの内面を浮き彫りにしてくれるのが、本当のヘドウィグのように切れ味のあるアヴちゃんっていうのが、今回のいちばんの武器」と言い切る。アヴちゃんもまた「ギャルパワーでやってきた自分が演じるからには(笑)、若い子たちにどんどん来てもらって、今の時代に私たちが演じる意味を感じてほしい」と意気込んだ。それに対して「アヴちゃんのパワーが、ミュージカルというカテゴリーも何もかも突破してくれると思うので、一緒に、作品の持つ力そのままを皆さまに届けられたらと思います」と応える浦井。作品の楽曲について、「全然武装してなくてセンシティブだから刺さる」とアヴちゃんは評したが、だからこそ、ふたりもまた剥き身になるしかないのだろう。その心の叫びは、まさしく“刺さる”ものになるはずだ。
8月31日(土)から始まるEX THEATER ROPPONGIでの東京公演を皮切りに、福岡、名古屋、大阪と各地をめぐり、9月26日(木)からは東京に戻り、Zepp Tokyoにて公演を行う。チケットは各地ともに現在、チケットぴあにて抽選先行プレリザーブを実施中。3月18日(月)午前11時まで。
取材・文:大内弓子
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