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日本演劇界を代表する演出家・栗山民也と、数々の映画賞で主演男優賞に輝き、今最も注目を集める若手俳優・菅田将暉が初タッグで『カリギュラ』に挑む。公演に向けて、菅田が意気込みを語った。
『カリギュラ』は、20世紀のフランス文学界を代表するアルベール・カミュによる傑作戯曲。カミュ自身が『異邦人』『シーシュポスの神話』とともに“不条理三部作”と位置付けた作品で、暴君として知られるローマ帝国第3代皇帝カリギュラを題材にした物語だ。デビュー10周年を迎えた菅田、そのひとつの区切りとして挑む暴君カリギュラに、「学ぶことがたくさんありそう」と期待を募らせる。「最近気が付くと、正解でも不正解でもない大きなものと闘う役が多くて、カリギュラはそれを締めくくるような人物というか。30歳になる前の今のうちにやりたいなっていう思いはありました。カリギュラって何かの象徴なんでしょうね。自分でもいろんな発見があるんだろうなと、楽しみです。この作品を経て次の10年が見えてくるような気もするし、下手したら、もうお芝居はいいやってなるかもしれない(笑)。それくらいの気合で臨みたいと思います」。
映像での活躍が著しい菅田だが、2、3年に一度は舞台に立ちたいとも語る。「舞台と映像で違うのは、やはり“生”のエネルギー。お客様が目の前にいるから、エネルギーの方向性が違うように思います。あと、僕は普段、一回やると同じことをしたいとは思わないんですけど、なぜか舞台は飽きがこないんですよ。だからこれまでも楽しんで演じてこられましたし、今回の作品も、スチール撮影のときから音楽、スモーク、照明、衣裳で作り込んで、ひとつのお芝居を作るような感覚でしたので、すごくワクワクしました」。
演出家・栗山民也との初タッグについては「以前、栗山さんが演出された『夢の裂け目』を拝見して、役者陣や空間に対しての愛情やリスペクトを感じました。今回、どんな演出をつけていただけるのか、楽しみです」と語りつつ、「栗山さんとタッグを組めるのも、大先輩方と共演できるのも、いろんな可能性に満ちているなと思います。型にはまらず、自分なりの道を探していきたいと思います」と意気込みを見せた。
公演は11月9日(土)から24日(日)東京・新国立劇場 中劇場を皮切りに4都市で上演。関西公演は12月5日(木)から8日(日)兵庫・神戸国際会館こくさいホールにて上演、チケットは8月17日(土)発売開始。
文:黒石悦子
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