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11月5日(火)から25日(月)までBunkamuraシアターコクーンにて、市川海老蔵第五回自主公演「ABKAI 2019〜第一章FINAL〜『SANEMORI』」が上演される。その製作発表会見に十一代目市川海老蔵が登壇した。
「ABKAI(えびかい)」は、海老蔵が“伝統の継承”と“新時代の歌舞伎の創造”の融合を目指し、2013年夏に初めて自らが企画・製作を行った舞台。歌舞伎を縁遠く感じていたり、舞台を観る機会の少ない方々でも、気軽に足を運んで歌舞伎を楽しめるよう、日本昔話や古事記など、幅広い世代に馴染みのある題材を扱ってきた。
十一代目市川海老蔵として最後の「ABKAI」となる今回は、『SANEMORI』と題し、「源平布引滝 (げんぺいぬのびきのたき)」より「実盛物語」を主軸とした、新たな歌舞伎の舞台を創り上げる。「実盛物語」は、平家に仕えながらも源氏に忠を尽くさんとする斎藤実盛の生き様や、ドラマ性があふれる、時代ものの名作と称される作品だ。
舞台を中心に活躍するジャニーズJr.の人気急上昇中ユニット「Snow Man」から宮館涼太と阿部亮平が出演するのも見どころのひとつ。若い世代にも歌舞伎の楽しさや醍醐味を感じてもらう狙いがある。
FINALの演目として「実盛物語」を選んだことについて海老蔵は、「源平の戦いの中での白旗の重み、それを守るために命を懸ける人々の様をクローズアップした作品。歌舞伎の良さが詰まった作品だが、その面白さがなかなか分かりづらく、もっと分かりやすい演目に仕立てたいと以前から考えていた」とその理由を語った。
真剣に見どころを語る一方で、「『ABKAI』という名前は海老蔵だからではなく、自分自身がAB型であることが由来で、市川團十郎を襲名しても『ABKAI』は続く」と発言し、会場の笑いを誘う場面も。共演する「Snow Man」の宮館、阿部については、「立ち回り、動きの面での活躍を楽しみにしている。彼らから学ぶことが沢山あると思っている」と、期待を滲ませた。
最後は、「多くのお客様に来ていただけるよう努力をしながら、古典を継承していくことが歌舞伎界にとって1番大事。また、弟子たちが活躍できるような公演を企画することで、若手にも希望のもてる歌舞伎界にしていきたい」と公演の意義を語り、会見を締めくくった。
チケットぴあでは、9月8日(日)から一般販売が開始される。
取材・文:松崎 優美子
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