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朝海ひかる&平埜生成が愛し合う兄妹に。『日の浦姫物語』開幕
2019年09月06日 18時02分 [演劇]
こまつ座『日の浦姫物語』開幕
こまつ座『日の浦姫物語』開幕

朝海ひかる、平埜生成らが出演するこまつ座公演『日の浦姫物語』が9月6日(金)、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで開幕する。同日、報道向けのフォトコールと囲み取材が行われ、朝海、平埜、演出の鵜山仁が見どころを語った。

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井上ひさし没後10年となる今年、“井上ひさしメモリアル10”と銘打ち、名作を連続上演しているこまつ座。第5弾となる今回は井上が1978年に文学座の大女優・杉村春子への当て書きで書き下ろした初期戯曲『日の浦姫物語』を、こまつ座としては初めて上演。平安時代の奥州を舞台に、双子の兄妹、稲若と日の浦姫の間にうまれた禁忌の愛。運命の激流に翻弄されたひとりの姫の物語を、悲しくもおかしく描く。

囲み取材で演出の鵜山は「ひと言で言うと近親相姦の話。近親相姦はリスクがあるとは言われていますが、愛し合っている兄妹とその間に生まれた子どもを、タブーにかこつけて世の中から抹殺するために大人たちが忖度を働かせる。タブーゆえに排除されていく弱い者の姿を描く“弱い者いじめの芝居”だと僕は思っているところがあります。色々な生き方を排除する、多様性に逆らうこと自体が世の中の活力を弱めている。もちろん井上さんの作品ですから、お客さまが入り、抱腹絶倒の喜劇になってくれるとありがたいのですが、かなり深淵なテーマを秘めた作品です」と作品の本質を語る。

愛し合う兄妹を演じる朝海、平埜は会見でも息の合ったところをみせた。日の浦姫役の朝海が「日々セリフとの戦い、鵜山さんのリクエストとの戦い、生成君との格闘…いやラブシーン…に挑戦してきました(笑)」と語れば、稲若/魚名太郎役の平埜は「日々稽古の中で朝海さんと一緒に愛を育んでいったのですが、なんか、夢に出てくるんですよね、朝海さんが」。そんなふたりにお互いの魅力を問うと、平埜がまず「夢に出てくるくらいなので…魅力を語るというか、もはや“好き”なので…(語れない)」と悩みつつ、「魅力は、顔、声、スタイル、お芝居に対する姿勢。完璧なパートナーをこの舞台で見つけることが出来たので幸せです」とベタ惚れっぷりを披露。それを笑いながら聞いていた朝海も「私にないものを全部持っている。何度も平埜さんの不思議な感性に救われて、お芝居させてもらっています。顔をあわせるたびに「きれいな顔だなー」と思っています」と返す。最終的には平埜が「すみません、いちゃついて」と報道陣に謝るほどのやりとりが繰り広げられた。

ほか出演は辻萬長、毬谷友子ら。公演は9月23日(月・祝)まで同劇場にて。チケットは発売中。

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