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2012年に第1期が放送されて以降、根強い人気を誇るオリジナルアニメシリーズ『PSYCHO-PASS サイコパス』。第1期の物語を軸にした舞台が10月末より上演。本作に出演する前山剛久に話を聞いた。
本作は、人間の心理状態を数値化し、監視・管理された近未来を舞台に、公安局刑事課の刑事たちが、犯罪予備軍である“潜在犯”を抑圧するために奮闘する姿を描く。前山が演じるのは、刑事たちと対峙する謎の人物・槙島聖護だ。作品でいえば“悪役”だが、前山はその立ち位置に目を輝かせる。「僕、悪役って大好きなんです。作品の中でも目で追ってしまうし、僕自身惹かれるんですよね。槙島は、知的ながらも残酷で隙がない。僕が演じてきた悪役の中で一番人間味がないかもしれません」
現に、TVアニメでも、槙島の出るシーンに目を奪われていたようだ。「彼が出るシーンはつい前のめりになって見ていました。それはストーリー原案、脚本の虚淵(玄)さんが考えたキャラクター性と、声優の櫻井(孝宏)さんが作り上げた雰囲気にあると思います。二次元の槙島がとても魅力的だからこそ、どこまでリアルに落とし込めるかが勝負ですね」
難しさを口にしつつも、槙島を模索することも楽しんでいる。「彼の言葉は、シェイクスピア作品やいろんな文献からの抜粋が多く、言っていることも難しい。 “何を言っているかわからないけど、スッと入ってきてしまう”のを表現したくて、いろんなパターンを試しています」と嬉々とした表情を見せた。
その上で、演出の三浦 香からはチャレンジングな言葉をもらったという。「三浦さんからは、“あえて役者の動きとは逆をしてほしい場面がある”と言われました。役者をやっていると、動きたくなるししゃべっている人を見るのは当たり前ですが、槙島の不気味さを表現するために、あえて何も動きをつけずにしゃべってみてほしい、と。今まで役者として習ってきたことを殺さないといけない場面があるのは、今回の1番の挑戦ですね」
主演であり、槙島と対極にある狡噛慎也を演じるのは久保田悠来。「映像でも活躍されているからこそ、舞台と映像のいいところをミックスさせたアプローチをしていて、見ていて発見がたくさんあります。それが、槙島が狡噛に“面白い”と感じるところと一緒なのかなと思ってますね」と、久保田が演じる狡噛を前山らしい目線で語った。
舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』は10月25日(金)から11月10日(日)まで、品川ステラボールにて上演。
取材・文:渡邉千智
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