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今年ミュージカル『レ・ミゼラブル』でジャン・バルジャン役に抜擢されるなど、舞台俳優としても存在感を発揮するヴォーカル・グループ「LE VELVETS」メンバーの佐藤隆紀。2020年は、日英豪華キャスト共演の『CHESS THE MUSICAL』に出演。世界的ミュージカルスターのラミン・カリムルーや、映画『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役で一躍有名となり、本作で初来日するサマンサ・バークスらと、夢の初共演を果たす。佐藤は「日本人キャストも精鋭揃い。レベルの高いミュージカルに期待して」とアピールする。
物語は、米ソ冷戦下の時代に、国家の重責を担うチェス世界王者らの愛と苦悩を描くもの。ABBA作曲のコンセプトアルバムから人気に火が付き、1986年の初演以降、各国で上演が続く伝説的ミュージカルだ。振付・演出家ニック・ウィンストンが英国初演版台本を用い、新演出に挑む。佐藤は10代の頃から自他ともに認める“声帯マニア”。今回、研究対象という意味でもラミンとの共演に胸踊らせる。
「歌唱は先生に教わった通りにその場で伸びることはなくて。自身で研究して練習を重ねる中で、ふとした瞬間に上達するんです」。ゲーム感覚で獲得した成功体験から、「ストイックに挑めばできないことはない」と実感。同時に強い信念も重要と語る。「よく社長さんの前で歌う機会がありまして、みなさん成功の秘訣として共通しておっしゃるのが、『できると錯覚したからできた』と。これが本当にそうで。僕も高校生の時に“歌手になれる”と錯覚したから今があるのだと思います」。
「現状に固執すると成長がない」と本作では、新たな歌唱法を探求する。「僕は(音を切らない)レガートを中心としたクラシックな楽曲を歌うことが多かったので、今回の作品のようにリズムを感じながら歌う曲は難しいですね。ラミンさんは高音ではどのくらい声帯を絞めるのか。歌う時の口の開け方や舌の位置、身体のどの部分に力を入れているのかなど、稽古場で盗んで自分の成長に繋げたいです」。
佐藤が演じるのはチェスの審判役。各国では会社員風から上半身裸の革パンスタイルまで、さまざまな解釈が可能な役どころだ。「演出家の考えが一番」としながらも「僕はスーツのイメージ。冷徹で神経質、細身の印象なので。ジャン・バルジャン役では重心が安定して歌いやすいので体重を気にせず食べていましたが、今回は少し痩せようかなと思います(笑)」。
天真爛漫なムードメーカーだが、気分が落ち込むとお風呂へ直行する。「大阪公演中にもよく行くスーパー銭湯があります(笑)」。体調管理も万全に、年明けから飛躍の大作に挑む。「『CHESS』は楽曲を聴くだけでもゾクゾクする。その上、今後この豪華キャストを日本で観られる保証はできないので。この機会にぜひ観に来ていただきたいですね」。
公演は1月25日(土)から28日(火)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、2月1日(土)から9日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて上演。チケット発売中。
取材・文:石橋法子
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