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主演の森田剛「僕にとってもチャレンジ」 世界初演舞台『FORTUNE』上演へ
2019年12月03日 12時00分 [演劇]
『FORTUNE』製作発表

英国演劇界を牽引する劇作家サイモン・スティーヴンスの新作『FORTUNE』が、2020年1月13日から日本で世界初上演される。本作の製作発表が2019年11月28日に都内で行われ、サイモンのほか、主演を務める森田剛、共演する吉岡里帆、田畑智子、根岸季衣、鶴見辰吾、日本初演出のショーン・ホームズ、美術・衣裳のポール・ウィルスが出席した。

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本作は、悪魔に魂を売った男の顛末を描いた、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの代表作『ファウスト』を現代のロンドンを舞台に置き換え、人類に訴えかけ続ける作品の重大なテーマをリアルに迫ってくるストーリーとして新たに作り上げた意欲作。

製作発表でサイモンは「素晴らしいチームで、最高の作品作りができることを光栄に思う。特に今の自国のことを考えると、どんどん国が小さくなり、世界の他の国々に対して背を向けているような状態になりつつある。このような国際的なコラボレーションで、一緒に何かを作って、コミュニケーションをとって、共通のものを分かち合いながら創る作品は、これまで手がけてきた作品の中でも、最も重要な作品と言ってもいい」と語っていた。

主演の森田は、サイモンの代表作『夜中に犬に起こった奇妙な事件』で数学に天才的な才能を持つ15歳のアスペルガー症候群の少年を演じたが(2014年、鈴木裕美演出)、本作では過去の出来事から喪失感を抱えて生きながらも、恋人・財産・名誉と望むものすべてを手に入れるために悪魔と“契約”を結び、闇へと落ちていく二面性を持った映画監督・フォーチュンを演じる。製作発表で森田は、『夜中に〜』のこと振り返りながら、「ものすごく苦労した。そこにまた飛び込むのは勇気のいること。でも、サイモンの戯曲を読んだときに、僕にとってもチャレンジで、すごく刺激のある舞台なので、ぜひやりたいなと思った。初上演なので、“日本が1番良かった”と思ってもらえるようにしっかりやりたい」と意気込んだ。

フォーチュンの父親・ショーン役を演じる鶴見は「小難しくて難解な話かなと思いながら台本を読み始めたら、現代的で、濃密で。読んでいくことが非常に面白かった」と語り、「俳優は常にチャレンジをし続けていく仕事。一生挑戦し続けて、新しいものを見つけて、どう表現していくか。そのふさわしい機会を与えていただいた。有意義な仕事で、役者冥利に尽きる」と熱弁した。

東京公演は1月13日(月・祝)〜2月2日(日)、東京・東京芸術劇場プレイハウス。松本公演は2月7日(金)〜9日(日)、長野・まつもと市民芸術館主ホール。大阪公演は2月15日(土)〜23日(日・祝)、大阪・森ノ宮ピロティホール。北九州公演は2月27日(木)〜3月1日(日)、福岡・北九州芸術劇場大ホール。チケット発売中。

取材・文・写真:五月女菜穂

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