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米ソ冷戦下の時代に、国家の重責を担うチェス世界王者らの愛と苦悩を描いた緊迫の『CHESS THE MUSICAL』が日英豪華キャストにより上演決定。先行のABBA作曲のコンセプトアルバムのヒットを受け、1986年初演。多彩で雄弁な楽曲に音楽ファンから先に人気に火がついた伝説的ミュージカルだ。演出・振付を手がけるニック・ウィンストンが、初演版台本をもとに新演出に挑む。
出演には、英国から映画『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役の歌姫サマンサ・バークス、英国ミュージカル界No.1美男子の呼び声高い新星ルーク・ウォルシュが初来日。主演には『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』ほか代表作多数の世界的ミュージカルスター、ラミン・カリムルーを迎える。ラミンが演じるのはソ連のチェス王者、アナトリー。世界選手権の会場で米国の対戦相手フレディ(ルーク・ウォルシュ)のセコンドとして出会ったフローレンス(サマンサ・バークス)と惹かれ合う役どころ。祖国に妻子を残すアナトリーだが、彼女と生きる道を選択して…。
「アナトリーはただチェスが大好きで普通の暮らしがしたかったのに、政治に利用されてしまう。僕自身、政治的に混乱期にあったイランに生まれ、カナダ、イギリスと渡り過ごしてきました。“ずっと故郷を探し続けている”という意味では彼と重なる部分もあり、共感します」。宿命を背負い、何度も選択を迫られるアナトリー。まだ模索中と前置きしつつ、最後の決断についてこう話す。「彼は有言実行の男ですし、あの決断も彼の中では正しいことをしたと思っている。それはハッピーエンドであり、アンハッピーエンドであるかもしれない。どんな関係性においても、そんな瞬間はありますよね」。
主人公のみならず、登場人物それぞれのドラマが描かれた物語は「『レ・ミゼラブル』のような面白さ」。多彩な楽曲にも触れ、「史上最上級のスコア(楽曲)だ」と絶賛する。「『The Deal』や『Where I Want to Be』も好きですし、『Endgame』も美しいシーンでのナンバーです。フローレンスと出会う『Mountain Duet』も、口説かれるかもしれないとソワソワするフローレンスの仕草が可愛い。アナトリーの違う一面が見られるのもいいですね」。
日本で活動すると「次々やりたいことが浮かぶ」と笑うラミン。まずは年明けのミュージカル『CHESS』で、世界基準の歌声を響かせる。「これまで聴いた中でも、最高の楽曲に感動すると思う。絶対楽しい作品になるので是非お越しください」。
公演は1月25日(土)から28日(火)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、2月1日(土)から9日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて上演。チケット発売中。
取材・文:石橋法子
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