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佐々木蔵之介が明治、大正、昭和の40年間を駆け抜ける
2020年01月23日 19時00分 [ミュージカル・ショー]
(画像左から)森新太郎、佐々木蔵之介 撮影:石阪大輔

『夫婦善哉』などで知られる織田作こと織田作之助の原作で、その主人公が森繁久彌の当たり役となった舞台『佐渡島他吉の生涯』。本作が来年グランドオープンするPARCO劇場のオープニング・シリーズ公演第2弾に決定、森新太郎演出、佐々木蔵之介主演で上演される。そこで森と佐々木に、本作にかける思いを聞いた。

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「生涯で1本だけ戯曲を書いたことがあって、その主役が織田作なんです」と切り出し、意外にも織田作ファンであることを明かした森。その魅力を尋ねると…。「僕が織田作作品に惹かれる理由は、主人公たちの無名性にあるような気がします。目の前のことだけで精一杯ではあるけれども、苦しいだけでなく、笑って生きている。そんなありふれた市井の人々を見つめる織田作の優しいまなざしが、僕は好きなんだと思います」

そのタイトル通り、大阪の人力車夫である佐渡島他吉の40年に渡る半生を、笑いと涙を交え描き出す本作。『BENT』(2016年)以来2度目のタッグとなるふたりだが、森は佐々木で“喜劇”をつくりたかったのだと言う。「僕にとって蔵之介さんといえば、やっぱり惑星ピスタチオ(※かつて佐々木が所属していた劇団。2000年解散)なんですよね。お客さんを笑わせることしか考えていない、あのトンデモ劇団の(笑)。『BENT』でもユーモア性はありましたが、今回はド直球の、これぞ喜劇ってという作品を蔵之介さんとやりたいと思ったんです」

森からこの話をされた佐々木は、「タイトルからして、なんでPARCOのオープニングでこれをやるのか?ってというのが正直な気持ちでしたところで(笑)」と振り返り、森も「あの時はなかなか神妙な面持ちでしたね」と笑う。だがそんな佐々木の背中を押したのが、森の「逞しい人間を描きたい」というひと言。さらに佐々木は「自分の身内がバタバタと死んでいく中、それでも自分の体を責めて、責めて他吉は生き続けていく。笑って、泣いて、怒り狂って。身近にいたらすごく迷惑な奴ですけど(笑)、魅力的な男であることは間違いないと思います」と続けた。

車夫という役どころとかけて、「お客さんを乗せて、この明治、大正、昭和という時代を、そこで生きる市井の人々を見せてあげたいです」と佐々木。森も「すごく渋谷っぽくないお芝居ですが…(笑)」と前置きした上で、「PARCOのお客さんにとっては逆に新鮮ではないかなと。悲しいんだけどなぜか笑っちゃう、みたいな。そんな作品にしたいと思っていますので、ぜひ人間丸ごとを味わいに来てください」と抱負を語った。

チケットぴあでは現在二次プレリザーブ実施中。

取材・文:野上瑠美子

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