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OFFICE SHIKA PRODUCE「罪男と罰男」が3月に東京と大阪で上演される。W主演として、罪を犯す男・日出男を演じる松島庄汰、罰を引き受ける男・武男を演じる渡部秀に話を聞いた。
本作は、「劇団鹿殺し」の丸尾丸一郎が2017年にNHKラジオドラマ「劇ラヂ!」で発表した作品で、今回、丸尾自身の脚本・演出で舞台化する。子供の頃から素行が悪く大人になっても罪を重ねる日出男が、かつて罰を引き受けてくれた旧友・武男を思い出し――というストーリー。
ラジオドラマでも同役を演じた渡部は、「最初に思ったのは、これはすごく大変な舞台になるだろうなということです。自分のこれまでの舞台作品の中で一番難しい作品になりそうです」と明かす。「ファンタジーと現実のちょうど中間にあるような世界観を、日出男と武男という対照的なキャラクターを中心に描いていく。そこがとても難しそうだなと思っていて。ラジオドラマはイメージを聞き手に委ねられるから描けた世界があった。今回はそれを目に見えるカタチにするわけなので、そこは、丸尾さんがどうつくるかが楽しみな部分でもあり、自分がどこまで食らいつけるのかという挑戦でもあります」。松島は「ストーリーはシンプルで、丸尾さんが素舞台に近い感じでやるかもしれないとおっしゃっていて。そういう作品って役者の表現力が問われる。緊張もありつつ、演じ甲斐も感じています」と語る。
ふたりは初共演だが、松島は「秀とは10年くらいの仲です。同じ事務所で同世代なので、どうしても比べられますし、そうするとライバル心のようなものも出てくる。今回はいい意味での緊張感が生まれるんじゃないかな。とても嬉しいし楽しみです」。渡部にとって松島は「いいあんちゃん。一緒に演じるのは初めてなので、非常にワクワクしています。先輩の胸を借りる気持ちで、頼りにしてます」と話し、「でも関係性としては“罪男”と“罰男”が逆だよね。庄汰くんは受け入れてくれる」。それに対し松島は「そうだね、1番こうむってるかも(笑)」とふたりで笑う。間にあるのは「信頼と安心感」なのだそう。
お互いを知るからこそ、「僕は、日出男は庄汰くんに当て書きしたんじゃないかくらいの感覚です。ふたりとも芯の部分はやさしい。でもワル(笑)。庄汰くんの社会風刺ボーイみたいなところは、日出男と近いんじゃないかなと思います」、「秀はどうだろうなあ。武男って情報量が少ないから。でもどこか通ずるものは感じます。あ、ちょっと暗いところが似てますね(笑)」。
そんなふたりが主演を務める本作は3月11日(水)から15日(日)まで東京・座・高円寺1、3月19日(木)から22日(日)まで大阪・ABCホールにて。東京は3月12日(木)に追加公演が決定している。
取材・文:中川實穗
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