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大人から子供まで幅広い世代に愛されてきたブロードウェイミュージカル『ピーターパン』が、今年40年目を迎える。その記念すべき年に大胆なリニューアルを敢行。新たに森新太郎が演出を担う。そこで、ピーターパン役は今回で4度目となる吉柳咲良と、森のラブコールで出演が実現したフック船長&ダーリング氏役の松平健、さらに森を加えた3人に話を聞いた。
「ワクワクする構想はいろいろあるんです」と切り出した森。「僕がつくりたい『ピーターパン』の世界は、粗っぽいところがたくさんある、子供のごっこ遊びの延長。つまりこちらが全部しつらえてしまうのではなく、半分以上は劇場にいる子供たちの想像力で補えるようなものにしたくて」と目を輝かせる。そこに欠かせなかったと言うのが、松平の存在。森は「フック船長ってものすごく愛嬌のある人。で、1度松平さんだって思っちゃったら、もう松平さん以外考えられなくなって。直談判した結果、無事出てもらえることが決まって嬉しい限りです」と満面の笑みを浮かべる。
衣裳をまとった松平は、すでにフック船長そのもの。「森さんがおっしゃったように、みんなから愛される、本人は真面目にやっていることが笑われるような、そういう愛嬌のある人物になればいいですね」と語る松平の目元には、印象的なブルーのアイシャドウが。実はこれ、松平本人からの提案だそうで、森も「大賛成!」と絶賛。その仕上がり具合に松平も、「ばっちり」と満足そうに微笑んだ。
13歳から4年連続でピーターパン役を任された吉柳に森は、「実は大人になってからの方が、少年役ってうまく演じられるんですよね。実年齢に近いと、どうしても拒否感が出てしまうから。つまり今の方が客観的に幼い者を演じられると思いますし、今回はとにかく激しく動いてもらって、こんなパワフルな子供はいない!ってくらいの演技を見せて欲しいですね」と期待を寄せる。その言葉に吉柳は、「覚悟は出来ています。これまでは実年齢に近いからありのままでぶつかっていけば大丈夫だろうと、自分で自分に保険をかけていたところもあって。でもそういうことはすべて忘れて、新しく一から役をつくっていきたいです!」と意気込む。さらに歌に関して、「今年『デスノート』で弥海砂(あまねみさ)を演じたことで、声の幅や自分が出せる音域が広がったので、是非そこはピーターパンに活かしたいです」と自信も覗かせた。
最後に森は、「今までに観たことのない『ピーターパン』になることは間違いありません」とニヤリ。このカンパニーは、果たしてどんなネバーランドへと観客を誘ってくれるのだろうか。
公演は8月2日(日)〜8月12日(水)まで東京建物Brillia HALLにて。その後、大阪・静岡・愛知・岩手・神奈川と全国を回る。ぴあでは3月20日まで妖精の粉付きのチケットを先行発売中。
取材・文:野上瑠美子
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